疲れ解消★カンタン!アンチエイジング(第32回) 痛いっと思ったら四十膝かも!膝トラブルの予防法

ヘルスケア

公開日:2018.02.02

 人は体重を支えながらバランスよく歩くために膝をうまく使っています。普段は無意識で使いこなしている膝ですが、ふとしたときに関節を動かして痛みを感じてはいませんか。それは膝のクッション機能が低下しているサインです。少しの痛みならと我慢していると、やがて立って歩くのが困難になるほど進行してしまうこともありますから放っていてはいけません。

 膝の痛みはおおよそ40歳代から増え始め、高齢になるほど顕著です。痛みなど感じたことがないという人にもいつかは来る膝トラブル、今回はその予防について考えてみましょう。膝に関して自覚症状のアル/ナシにかかわらず、以下のチェック項目で自身の体の状態を確かめてください。

【1】太っている(BMI値が27以上)
【2】O脚、またはX脚だ
【3】激しい運動をしている、または、していた
【4】靭帯、半月板など、膝のけがをしたことがある
【5】膝を曲げ伸ばしすると音が鳴る
【6】しゃがむ動作や正座がしづらい
【7】季節の変わり目に膝の痛みを感じる
【8】階段の上り下りがつらい
【9】膝の内側がぽっこり腫れている、または盛り上がってきた

 これらの項目に1つでも当てはまる人は、膝のケアが必要かもしれません。特に【5】~【9】に当てはまる人は、しかるべき医療機関での早期受診をお勧めします。膝の痛みで大好きなスポーツや趣味、もしくは仕事を辞めざるを得なくなる前に、膝痛の予防対策をしましょう。

膝のトラブルを予防・改善する日常の工夫3つ

 今回話を伺ったのは、関町病院院長の丸山公先生です。整形外科専門医として肩および膝関節疾患を長年診てきたベテランです。

 スポーツの現場や職場で、いつまでも自分の足で活躍するためには、膝のメンテナンスが重要です。大きなけがや損傷をしてからでは、回復に時間がかかったり諦めたりしなければならないことも。膝に優しい環境や正しい姿勢、食生活を整えて、膝痛から大切な足を守りましょう。

1:室温管理と冷え対策を

 寒冷は痛み刺激の1つ。足元が冷えると、膝痛を感じやすくなります。また、冷えは筋肉のこりや血流の停滞を引き起こすため、膝の機能低下や思わぬけがを招きやすくなります。寒い季節は急激な温度変化で体に変調を来さないよう保温を意識し、暑い夏場は冷房で足元を冷やし過ぎないように気を付けましょう。

2:正しい歩き方を意識する

 歩くときの猫背や曲がった姿勢は、腰や膝に負担をかけます。背筋を伸ばし、頭をクレーンゲーム機でつるされているようなイメージで上半身を引き上げましょう(横隔膜を引き上げるイメージ)。膝を正面に向け、土踏まずに重心を置いて歩きます。デスクワークが多い人には、休憩時間を利用した足踏み運動がオススメ。背中が反らないように膝を上げて、かかとと爪先に均等に力がかかるように足踏みすると姿勢の改善になります。

3:軟骨をケアする栄養摂取

 セルフケアの基本の1つが食事です。10年先、20年先のQOL(クオリティ・オブ・ライフ=生活の質)を意識して、日々の栄養バランスを考えた食事をしましょう。特に、関節や筋肉の再生に必要な「タンパク質」は欠かせません。肉や魚、卵、豆製品、乳製品に豊富に含まれています。中でも生体中のタンパク質の約30%を占めているといわれるコラーゲンは、人間の皮膚、骨、関節などに深く関係していますので意識して摂取するようにしてください。

 ゼライス株式会社 中央研究所の臨床試験によると、膝痛を自覚している男女の治験者に「コラーゲン・トリペプチド」(体内吸収効率に優れた、アミノ酸3個で構成されたコラーゲンの最小ユニット)を10週間継続して摂取させたところ、膝痛の諸症状が緩和・改善されたという報告があります。

 関節や筋肉の主な原料であるタンパク質の摂取に加え、エネルギー源となる炭水化物や脂質、代謝を高めるビタミン・ミネラル類をバランスよく摂取し、健康な体づくりに生かしてください。

実は、若い世代でも発症する「膝の痛み」

 膝の痛みを感じ始める年齢は40代ごろからで、患者数は加齢に従い増えていくため「膝の痛みは中・高齢者のもの」と思われがちですが、実は、もっと若い世代やスポーツマンにも起こり得ることなのです。

 丸山先生によると――重症化すると歩行が困難になる「変形性膝関節症」は決して中・高齢者だけが発症するものではないといいます。例えば、膝を酷使するような激しい運動や幼年期から続けているスポーツ、日常的に姿勢の悪い歩き方、こうした要因から遺伝も含めて「変形性膝関節症」を発症する20~30代がいるといいます。また、発症に至らなくとも、運動習慣の不足、温度差が大きい室内外への出入りなどでも膝関節の疲労、機能低下が起こり得ると警告しています。

 働き盛りの人で、前述のチェック項目には当てはまらないという人でも、今のうちから膝のケアを心がけましょう。

執筆=Nao Kiyota(Self Training Café)

美容・健康ライター。ダイエットアドバイザー、リンパケアセラピスト、心理カウンセラーの資格を生かし、健康で美しくなるためのセルフトレーニング法を発信している。最近カメラを購入。写真で「もっとわかりやすく」伝えられるよう、日々修行に励んでいる。抹茶ラテ(豆乳・シロップ抜き)と足つぼマッサージが大好き。

【T】

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