時短エクセル(第88回) 【脱・Excel(エクセル)関数の迷子】初心者でもよくわかる生成AI活用術

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公開日:2026.04.16

 エクセルを業務で使う際、関数を使うと劇的に効率化できるシーンはよくある。しかし、たくさんある関数の引数などを正確に記述するのはなかなかにして骨が折れる。初心者だとなおさらだ。そんなときは、生成AIに助けてもらうのも1つの考え方だ。マイクロソフトは「Copilot」という、生成AIを活用したAIアシスタントを提供している。これは、WindowsやWebブラウザー「Edge」に搭載されているだけでなく、ワードやエクセルなど、オフィスソフトにも内蔵されている。エクセルに搭載されている「Copilot in Excel」を使って、関数の記述を助けてもらおう。

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 なお、エクセルなどでCopilotを利用するには、サブスクリプション版のMicrosoft 365 (Microsoft 365 PersonalやMicrosoft 365 Family)が必要になる。エクセルのパッケージ版(永続ライセンス)では利用できない。
※本記事内の解説用画面は、Windows 11上でMicrosoft 365 Personalを使用

簡単なSUM関数を使って生成AIを使う流れを把握する

 Copilotの使い方を把握するために、まずは合計を求めるSUM関数を例に、流れをつかもう。利用にあっての作法として以下の2つがある。
・表はテーブルにする
・保存したファイルを利用する

 表は必ずテーブル書式を設定すること。これをしておかないと、AIは範囲の認識がしづらく、正確な回答を導き出しにくい。また、保存したファイルに対して回答を作成するので、保存したファイルを利用すること。変更を加えた場合には常に上書き保存する。本来は「自動保存」機能をオンにしておく必要があったが、現在ではローカル保存にも対応する。変更のたびに保存するのが面倒な場合は、OneDriveへの自動保存をオンにしておけばいいだろう。

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まずは作成した表をテーブル化する。範囲を指定して「Ctrl」+「T」キーを押す。「テーブルの作成」ダイアログが表示されるので「先頭行をテーブルの見出しとして使用する」がオンになっていることを確認して「OK」を押す


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「自動保存」をオンにしていない場合は「Ctrl」+「S」で上書き保存し、「ホーム」タブの「Copilot」ボタンを押す


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右側にCopilotのウインドウが開くので、「1月から3月までの合計を求めたい」と入力して「→」を押す

 ここで入力する質問文のことを「プロンプト」と呼ぶ。生成AIやチャットAIなどでは共通して利用されている単語なので、覚えておきたい。


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少し待つとサジェスチョンが表示される。その中に関数の記述例があるので、内容を確認し、合計欄(ここではE2)にカーソルを合わせた状態で「+セルに追加」をクリックする


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E2からE5のセルに関数が入力され、合計の数値が表示された。これでうまくいかない場合は「支店別の合計を計算して」というプロンプトでも試してみよう


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次は各月の合計を求めてみよう。「各月の合計も求めたい」と入力して送信する


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「1月の合計」の関数が提案されたので、セルをB5に合わせて「+セルに追加」を押す。今回は1月だけ入力されたので、B5の右下端をE5までドラッグして全部の合計を表示する

 SUM関数はメニューにあるボタンで簡単に数式を入力できるが、まずはその簡単な関数を使って、生成AIを使う流れを解説した。AIは必ずしも正解を答えてくれるわけではないので、プロンプトをより具体的に書く工夫をしたり再度質問をしたりなど、会話を繰り返しながら正解を導き出していくとよい。

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Copilotのチャットを新しくしたい場合は、「新しいチャットを開始」をクリックする

XLOOKUP関数で商品名を転記する

 次は、XLOOKUP関数を使って、在庫一覧から商品番号に合致する商品名を転記する例を紹介する。

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「B列の商品番号をキーにして、E3の商品番号に合致するA列の商品名をF3に転記して」と入力して送信する

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入力する数式が表示されるので「F3」にカーソルを合わせた状態で「+セルに追加」をクリックする。これで数式が入力され、商品番号に適合する商品名が表示される


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さらに、未登録の商品番号があった場合のエラー処理も含めた数式も提案されたので、念のためにこちらを採用した。これにより、未登録の場合は「該当なし」と表示される。「該当なし」の部分は自分で任意の文字に変更することも可能だ

 このように、列やセルをしっかり指定すると、関数名がわからなくても正しい答えを導き出してくれる場合が多い。

点数に応じて合否を判定する

 社内試験で、合計点数が150点以上ならば合格、150点未満なら不合格という判定をしたい。そんな場合は、条件に応じて処理を切り替える「IF関数」を使うのが常套手段だ。これもAIに任せれば、関数名がわからなくてもサクッと作成してくれる。

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Copilot欄に「D列が150以上ならE列に○、150未満なら×を表示する数式をE3に入力したい」と入力する


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「E3に入力すればOK」という数式を提示してくれるので、E3をアクティブにして「+セルに追加」をクリックする。これで一気に○×判定ができる

 もちろん「○」と「×」を「合格」と「不合格」にしてもいいし、「180点以上は◎を表示する」という条件を追加してもきちんとその数式を提示してくれた。

 生成AIは日々進化していく。また、学習状況によっても提案内容が異なる場合がある。今回紹介したプロンプトがすべての状況でうまくいくとは限らないが、うまくいかない場合でも、対話を重ねていけば正しい答えに近づいていくことは間違いない。AIを上手に使って、業務を効率化しよう。

生成AIでグラフは作成できるのか!?

 関数を知らなくても、自然文でやりたいことを入力すれば関数を提示してくれることがわかった。では、グラフ作成はどうだろう?簡単な表で試してみたので参考にしてほしい。


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日付と売上だけの表に対して、「グラフを作成して」と依頼したら、Copilot欄にグラフが表示されたので「+新しいシートに追加」をクリック


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新しいシートにグラフが貼り付いた。ただし、項目名やグラフタイトルなどは豆腐文字になって(文字化けして)しまっている


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売上の軸は0から始めたいため、そのような指示を出したところ、修正したグラフを表示してくれた

 このように、グラフもAIに作らせることができる。ただし、項目が日本語(2バイト)だと文字化けしてしまったり、画像で貼り付くのであとで修正できなかったりと、まだまだ発展途上だと感じた。生成AIの性能がもう少しあがれば、もっとスムーズにグラフ作成できるようになるだろう。

※掲載している情報は、記事執筆時点のものです

執筆=内藤 由美

大手ソフト会社で14年勤務。その後、IT関連のライター・編集者として活動。ソフトウエアの解説本、パソコンやスマートフォンの活用記事などを執筆、編集している。

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