ビジネスWi-Fiで会社改造(第44回)
ビジネスWi-Fiで"学び"が進化する
テレワークや外出自粛が日常化した昨今、肩こりや頭痛、だるさといった体調不良やイライラ、不安感などのメンタル面の不調を訴える方が増えています。その原因の1つとして、糖質過多に陥っているケースが少なくありません……そう語るのは、内科医の工藤孝文先生です。今回は、長引く自粛生活で注意すべき食習慣と、糖質過多による不調の改善策について工藤先生に伺いました。
「人はストレスや不安が強い状態に置かれると、体がそれを緊急事態と認識して過食に走り、糖質過多になります。その理由は、糖質を取ると脳内麻薬といわれるエンドルフィン、幸せホルモンといわれるセロトニンの分泌が促進され、一時的にハッピーな気分になるからです」と工藤先生は言います。
一時的に心を落ち着かせてくれることから無意識に多く取りがちな糖質は、取り過ぎることでかえって心身の不調を起こしやすくなり、放っておくと、肥満体質になったり、糖尿病などの生活習慣病のリスクが高まったりする恐れがあると、工藤先生は警鐘を鳴らします。
糖質を取り過ぎると人間の体は血糖値が急上昇し、正常値を超えることがあります。血糖値とは血液中のブドウ糖(血糖)の量のことで、高くなると正常な値に早く戻そうと脳や体が働き、血糖値の急降下が起こり、低血糖の状態になります。
「この血糖値の乱高下が続くと、強い眠気やだるさ、やる気の減退、イライラといった全身の倦怠(けんたい)感やメンタルの不調を引き起こします。また、低血糖になると交感神経が血糖値を上げようと活発に働き始めて血液循環が悪くなり、肩こりや頭痛といった不調の原因にもなります」と工藤先生は解説します。
室内で過ごす時間が増えて食べ物やお菓子が目に入りやすくなったり、食事を楽しむ時間が増えたりして、思った以上に糖質が多い食品を摂取しているかもしれません。工藤先生が示すおこもり不調チェック項目に1つでも心当たりがある場合は、日々の食事を見直してみましょう。
【おこもり不調チェック項目】
□ 食後、だるさや眠気を感じる
□ やる気がでない
□ 集中できない
□ 不安を感じることがある
□ あまり動いていないのに疲れる
□ パンやごはんなど炭水化物が食べたくなる
□ 甘いものが無性に食べたくなる
□ テレワークで間食が増えた
□ 肩こりがある
□ 頭痛がする
□ 意味もなくイライラする
□ 家庭内や身近な人と口論することが多くなった
□ キレやすい
□ 暗く沈んだ気持ちになることがある
糖質は主にエネルギー源として不可欠ですから、取り過ぎは良くないけれども、やみくもに摂取を制限することもいけません。我慢を強いるとリバウンドになり、逆に食べ過ぎや糖質の過剰摂取を招きかねません。そうならないように、普段からバランスの良い食事を心掛けましょう。日々の食事のバランスについて詳しく知りたい方は、ぜひ厚生労働省e-ヘルスネット「食事バランスガイド(基本編)」をご覧ください。
「血糖コントロールには、食後の血糖値を上げにくい低GI食品の利用も有効ですが、まずは、毎日の食前に“レモン果汁”をプラスすることを意識してみてください。簡単かつ続けやすくてオススメです」と工藤先生は言います。
同志社大学生命医科学部糖化ストレス研究センターの八木雅之教授らの研究※では、米飯を食べる前にレモン果汁30gを取ると、有意に血糖値の上昇を抑えられることが分かったそうです。
※ Masayuki yagi,et al: Effect of the postprandial blood glucose on lemon juice and rice intake
つまり、糖質を摂取する前にレモン果汁30gを取ることが、血糖値の急上昇には効果的と言ってもよいでしょう。「レモン果汁をサラダのドレッシングや、料理のソースとして利用するのもいいですね」と工藤先生。次のように、手軽に作れるレシピで毎日の食事に取り入れてはいかがでしょうか。
【レモン水】
<材料>
ミネラルウオーター……1.5L
レモン果汁……約大さじ3
<作り方>
すべての材料をピッチャーなどに入れ、冷蔵庫で冷やす
※炭酸水、牛乳、トマトジュース、野菜ジュース、りんごジュースなどの“いつものドリンク”にレモンを加える場合は、ドリンク150mlに対しレモン果汁大さじ1を加えましょう
【レモネード】
<材料>
レモン果汁……大さじ1
蜂蜜……大さじ1
水……150ml
<作り方>
(1)グラスにレモン果汁、蜂蜜を入れてよく混ぜ合わせる
(2)水を加えて混ぜ、好みで氷を浮かべる
※レシピには蜂蜜が含まれるため、1歳未満の乳児には与えないでください
【レモンドレッシング】
<材料>
レモン果汁……60ml
サラダ油……120ml
塩……小さじ2
こしょう……適量
<作り方>
ボウルに、レモン果汁と塩、こしょう、砂糖を入れてよく混ぜ、サラダ油を入れて混ぜる
【レモネーズ】
<材料>
レモン果汁……大さじ2
マヨネーズ……大さじ3
砂糖……小さじ1/3
塩……小さじ1/3
<作り方>
ボウルに材料を入れ、混ぜ合わせる
不調やストレスを感じている人、少し甘いものを取り過ぎかな、食事を食べ過ぎかなという人は、ぜひ日々の食事にレモン果汁をプラスしてみてください。これからの季節、サッパリと爽やかな風味を入れて、乱れがちな食生活を引き締めましょう。食生活のバランスを整えることで、体調と仕事のパフォーマンスも整えていきましょう。
【取材協力】 工藤孝文(くどう たかふみ)先生
内科医/糖尿病内科医・東洋医学医
福岡大学医学部卒業後、アイルランド、オーストラリアへ留学。現在は、自身のクリニック:みやま市工藤内科で診療を行いつつ、全国で血糖値と肥満の関連についてなど生活習慣病の講演会などを行っている。専門は、糖尿病・高血圧・脂質異常症などの生活習慣病、漢方治療・ダイエット治療など多岐にわたる。
NHK「ガッテン!」では、2018年度の最高視聴率を獲得。
執筆=Nao Kiyota(Self Training Café)
美容・健康ライター。ダイエットアドバイザー、リンパケアセラピスト、心理カウンセラーの資格を生かし、健康で美しくなるためのセルフトレーニング法を発信している。最近カメラを購入。写真で「もっとわかりやすく」伝えられるよう、日々修行に励んでいる。抹茶ラテ(豆乳・シロップ抜き)と足つぼマッサージが大好き。
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