疲れ解消★カンタン!アンチエイジング(第63回) 免疫力を落とさずにコロナ太りを改善しよう

ヘルスケア

公開日:2020.09.11

 ニューノーマルへの生活変化や、漠然とした情勢不安によるストレスなどが要因の“コロナ太り”。コロナ禍前に比べて、運動不足、食事の偏りなどに悩む人が多いようです。こうした状況は今後もしばらく続きそうですから、なるべく早くコロナ太り対策を行いましょう。今回は、免疫力を落とさず健康的にコロナ太りを改善するコツを、食習慣の面から紹介します。

体脂肪を減らす食習慣の基本

 ダイエット外来の医師で肥満治療評論家の工藤孝文先生によると「過度な食事制限やストレスがたまるダイエット方法では、免疫力が低下しやすいものです。まずは食習慣を正して、太りにくい状態に整えましょう」とのこと。まずは、次の2つの食習慣をチェックしてください。

(1)朝食をしっかり「摂る」
 朝食を摂らないと体温が上がらず、代謝が鈍くなります。食事の回数が減ることで、昼食や夕食が過食傾向になりがちです。これらを要因として血清コレステロールや中性脂肪が高くなり、結果的に肥満や脂質異常症などを引き起こすことにもなりかねません。したがって、朝食をおろそかにしている人は、朝の時間を確保するように1日の過ごし方を見直しましょう。

(2)糖質量やカロリーの高い主食の摂取は「夜18時ごろまで」に
 体の重要なエネルギー源である「ブドウ糖」は、ご飯やパン、麺類といった主食や甘いものに含まれる糖質が、すい臓から分泌されるインスリンによって分解され、体内に吸収されます。これらの主食や甘いものを口にするなら、就寝までの消化時間を考えても夜18時ごろまでに済ませておくのがベターです。

 エネルギー消費が少なくなる夜は、食事の時間が遅くなるほど極力、低糖質・低カロリーの食事に切り替えてください。運動不足の人は、なおさら量も控えめにして糖質やカロリーの取り過ぎに注意しましょう。運動習慣とセットで考える必要はありますが、毎日同じ時間に食事を摂るようにすることで、生活リズムが整いやすくなるというメリットにもつながります。

食べ方を工夫してブドウ糖の摂取を抑制

 血液中に含まれるブドウ糖を血糖といい、血糖の量は血糖値として示されます。食事をすると血糖値は上がりますが、インスリンの働きによって食後30分から2時間でブドウ糖が体のエネルギーに変わり、血糖値は下がります。このとき、血糖値の上昇が急激だと、エネルギーとして消費しきれないブドウ糖は肝臓で中性脂肪として合成され、脂肪細胞の中へどんどん蓄積されることになります。

 食後に筋トレや有酸素運動をすると血糖を効率よく消費させることはできますが、運動不足の人は、できるだけ血糖値の上昇が緩やかになる食事を意識するべきです。

 「血糖値の上昇を緩やかにすると、余分なブドウ糖が中性脂肪に合成されるのを抑えることができます」と工藤先生。ゆっくり時間をかけて食べる、まず野菜から食べ始める、機能性表示食品やトクホ認定の飲料を食事と一緒に摂るなど、食べ方の工夫をすると糖の過剰摂取を抑制することができるでしょう。さらに、食事に「レモン」をプラスするのがオススメ!と工藤先生は教えてくれました。

コロナ太りを改善するレモンの実力

 米飯を食べる前にレモン果汁を摂っておくと、食後の血糖値の上昇が抑えられるという研究結果(※)が最近報告されています。
※ ポッカサッポロフード&ビバレッジ株式会社の支援による、同志社大学生命医科学部 糖化ストレス研究センターの八木雅之教授らの研究(Masayuki yagi,et al:Effect of the postprandial blood glucose on lemon juice and rice intake)

 免疫力を落とさず「食行動を正して肥満を解消」することを指導している工藤先生は、具体的に「米飯を食べる20分前にレモン水を飲む」ことがポイントだといいます。レモンの香りや刺激には、空腹ホルモンといわれるグレリンを抑え込み、満腹ホルモンといわれるレプチンの分泌を促す効果があり、約20分で満腹を感じるようになるとのことです。

 つまり、前菜やおかずにレモンを加えてゆっくり食べ進めることで、ご飯やパン、麺類といった主食の食べ過ぎを抑え、食後血糖値の上昇を抑えることができるということなのです。

 さらに、レモンには“痩せホルモン”といわれる「アディポネクチン」を活性化する働きがあるといいます。工藤先生によると「体内でアディポネクチンの分泌量が多いと、一定の脂肪燃焼効果が得られて太りにくい体づくりに役立つ」とのこと。このホルモンの分泌を促進すると考えられているのがレモンです。

 「アディポネクチンは肥満になると分泌量が減るため、レモンの摂取でホルモン分泌を促しましょう」(工藤先生)

 そこで、次にレモンを使ったおかずの一品をご紹介します。しっかり食べて、無理なくボディーバランスを整えていきましょう。

【レモンでさっぱり よだれ鶏風】

<材料/作りやすい分量>
・鶏むね肉……1枚(300g)
・パクチーまたは小ネギ……好みの分量
・ラー油……好みの分量
・【A】タレ
しょうゆ……大さじ2
レモン汁……大さじ2
砂糖……小さじ2
すりごま……大さじ1
しょうがチューブ……1cm
にんにくチューブ……1cm
鶏のゆで汁……大さじ3
ピーナツ……20g(約20粒)

<作り方>
(1)鍋にたっぷりの湯を沸かして鶏むね肉を投入し、蓋をしてすぐに火を止め30分ほど置いておく
(2)【A】のタレを全て混ぜ合わせる
(3)鶏むね肉を鍋から取り出し、食べやすい大きさにスライスする
(4)スライスした鶏むね肉をお皿に盛り付け、(2)をかけ、好みでラー油を加えたり、パクチーや小ネギをトッピングしたりしてでき上がり

 「食べないで痩せる」という無理を避け、食事を楽しみながらコロナ太りに歯止めをかけましょう。食事で健康の土台を整えたら、室内でできる筋トレや運動など、次のステップに進むのがオススメです。レモンを上手に活用して、脂肪やストレスを抱え込まない生活リズムへと変えていきましょう。

【取材協力】
工藤 孝文(くどう たかふみ)先生
内科医。糖尿病内科医・東洋医学医。福岡大学医学部卒業後、アイルランド、オーストラリアへ留学。現在は、自身のクリニック:みやま市工藤内科で診療を行いつつ、全国で血糖値と肥満の関連についてなど生活習慣病の講演会などを行っている。専門は、糖尿病・高血圧・脂質異常症などの生活習慣病、漢方治療・ダイエット治療など多岐にわたる。NHK「ガッテン!」では、2018 年度の最高視聴率を獲得。

執筆=Nao Kiyota(Self Training Café)

美容・健康ライター。ダイエットアドバイザー、リンパケアセラピスト、心理カウンセラーの資格を生かし、健康で美しくなるためのセルフトレーニング法を発信している。最近カメラを購入。写真で「もっとわかりやすく」伝えられるよう、日々修行に励んでいる。抹茶ラテ(豆乳・シロップ抜き)と足つぼマッサージが大好き。

【T】

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