ビジネスWi-Fiで会社改造(第44回)
ビジネスWi-Fiで"学び"が進化する
世界のピークパフォーマーが実践する脳を操る食事術
石川三知 著
SBクリエイティブ
仕事のパフォーマンスを上げる食事の本です。疲れを取り除き、集中力や思考力を最大に引き上げる食事の方法を紹介します。超多忙なビジネスパーソンでも実践できる方法です。
ビジネスはスピードの時代です。ビジネスパーソンは、脳疲労やストレスを解消して、コンディションを保つ必要があります。そのカギを握るのが「食事」です。学ぶなら、トップアスリートです。
著者は、長友佑都、高橋大輔、荒川静香など、まさにトップアスリートを育てた栄養士です。そんな著者が、ビジネスパーソンのために、脳疲労やストレスを消して集中力を高める食事術を教えます。ビジネスの現場も、厳しい競争の世界です。極限で戦うアスリートと変わりはありません。パフォーマンスを高めるために、脳や体のコンディションにも気を配るべきです。
だからこそ、多くの人がすでにいろいろな工夫をしています。例えば「コーヒーで目を覚ます」「栄養ドリンクで力を振り絞る」「空腹で集中力を高める」「甘い物でリラックスする」などです。
でも、それらは、いずれも脳に悪い方法のようです。では、いったいどうすればいいのか、その具体的なメソッドを、詳しく紹介してくれます。例えば「15回かめば疲れない」「甘い物は、感情的になる」「ナッツ1粒で瞑想(めいそう)効果アップ」などです。これらは、たった1度の食事で、すぐに集中力が上がる方法です。
というわけで、超多忙な人、慢性的に疲れを感じている人、集中力や思考力が不足しがちな人はもちろん、さらにパフォーマンスを上げて活躍したいビジネスパーソンにオススメします。「体が資本」とはよく言ったものです。仕事で成果を上げたいなら、脳を含めた体全般の健康維持が不可欠です。つまり、健康維持は、もはやビジネススキルといっていいのです。
その基本になるのが食事です。本書が言うように「人の体は、食べた物でできている」からです。そして、それは脳も例外ではありません。脳は、体と別の対処法を考えがちです。でも、脳を物理的に形づくっているのは、やはり食べた物です。思考力や集中力を高めるためにも、食べる物にこそこだわるべきなのです。
私も、健康には人一倍気を配っています。理由は、体力や気力の衰えを感じるからです。特に、思考力や集中力など、脳の疲労は顕著です。脳は、膨大なエネルギーを消耗するからです。
私は健康維持の努力を人一倍しています。例えば、運動習慣として、毎日ウオーキングしています。最近はジムにも通い、筋トレも始めました。
そうした運動効果を高めるために、食事にも気を配っています。高たんぱく低脂肪中心、炭水化物控えめの食生活を心がけています。そんな私でさえ、本書の指摘で自分の間違いに気付きました。
例えば「糖質を極端に抑えると、かえって脂肪がたまりやすい体質になる」とか「油を取らないと脳の機能に問題が生じる」などは、知りませんでした。もちろん「健康オタク」になる気はありません。実際、テレビの健康番組を欠かさず見て、勧められた物を「アレもコレも」と食べるうちに、かえって太ってしまったという人も知っています。
ただ、現代社会は食べ物であふれています。何も考えず、食べたい物を、食べたいだけ食べていたら、必ずどこかで破綻します。食事にも戦略が求められる時代なのです。
自分の体とは一生付き合わなくてはなりません。賢くこだわるべきです。幸いノウハウは確立されつつあります。まずは本書で、正しい食事の知識を身に付けるところから始めてみてください。
執筆=藤井 孝一(ビジネス選書WEB)
ビジネス書評家、読者数5万人を超える日本最大の書評メールマガジン『ビジネス選書&サマリー』の発行人。年間1000冊以上の書籍に目を通し、300冊以上の書籍を読破する。有名メディアの書評を引き受けるほか、雑誌のビジネス書特集でも、専門家としてコメント。著書は『読書は「アウトプット」が99%』(知的生きかた文庫)のほか、『週末起業』など、累計50冊超、うちいくつかは中国、台湾、韓国でも発刊されている。
【T】
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