ビジネスWi-Fiで会社改造(第44回)
ビジネスWi-Fiで"学び"が進化する
ビジネスパーソンであれば、誰もが一度は「Excel(エクセル)」を使ったことがあるでしょう。Excelを使うと、関数を利用して複雑なデータ集計ができたり、集計結果をグラフでわかりやすく示したりできます。
企業によって利用法はさまざまで、売り上げや勤怠管理といったシンプルな使い方はもちろん、データ分析とデータの可視化などに活用し、事業のDX(デジタルトランスフォーメーション)に役立てているケースもあるでしょう。
しかし、アップデートを重ねるExcelにおいて、こうした機能はあくまでも一部です。例えばExcelに搭載されている、シートを複数のユーザーで共有する機能を利用すれば、チームのメンバー全員が1つのExcelのファイルにアクセスし、メンバー間のコラボレートも可能です。
この記事では、Excelを社内のコラボレーションツールとして活用し、チームワークを加速させる方法を紹介します。
Excelには「共同編集」という機能が標準で備わっており、この機能を使用すれば、複数のユーザー間でオフィス内/外を問わずクラウドストレージに置かれたExcelファイルにアクセスし、編集することが可能です。
例えば、複数のメンバーが同時に同じシートを編集し、作業状況を共有する「リアルタイム共同編集」や、セルに具体的な質問や意見を書き込んで、チーム内でコミュニケーションを取る「コメント機能」も利用できます。
さらに、ファイルの変更履歴を自動的に保存する「バージョン管理」機能を利用すれば、誤操作や誤入力によってExcel内のデータが損失したり、意図せず変わったりした際に、以前のバージョンに復旧することが可能です。
この他、同じくMicrosoftのコミュニケーションツールである「Teams(チームズ)」と連携すれば、オンライン会議中にリアルタイムにExcelファイルを共同編集する「Excelライブ」機能の利用が可能です。Excelライブを使用すれば、チームの参加者全員がExcelファイルの内容を変更できます。
このように、チームのメンバー全員が同じExcelファイルで作業をすれば、情報の一元化、および情報の最新化も期待できます。メンバー間でExcelのスキルに差はあるかもしれませんが、スキルの高いメンバーがExcelのフォーマットをチーム全体で共有すれば、作業効率の向上も期待できます。
Excelの共有機能はビジネスにおけるさまざまな場面で活用できます。
例えば営業部門であれば、顧客情報の管理や売り上げ目標の達成状況などをチームで共有することが可能です。これらのデータに関して社内会議をする際、もしスタッフの誰かが出張していても、オンライン会議中にExcelライブを使用すれば、まるで全員で同じ画面を見ているかのように、チーム全員でデータを変更しながら話し合えます。
マーケティング部門であれば、キャンペーン効果測定のためのデータ集計や分析、可視化といった計算はもちろん、タスク管理や進捗状況をExcelで共有してメンバー間で意識を合わせられます。外出先からデータの内容を確認したい場合も、Excelデータはクラウドストレージ上にあるため、オフィス外で内容を確認できます。
人事部門では、従業員の情報管理や給与計算などを、チーム内に限定してExcelで共有しているケースが多いでしょう。さまざまなデータをグラフやチャートで可視化するMicrosoftのツール「Power BI」と組み合わせれば、人事部門全体で統計情報や傾向を共有し、戦略的な意思決定を行えるでしょう。
さらに、アンケート作成ツール「Microsoft Forms」と連携すれば、調査結果を直接Excelにインポートできます。例えば従業員満足度調査や人材ニーズの把握など、社内の意見を効率的に集めることも可能です。
Excelはビジネスシーンで最もポピュラーなツールの1つです。誰もが基本的な操作を理解しているため、チーム内でデータを共有すれば、チームの情報をExcelにまとめることができ、意思決定の迅速化も期待できます。
チーム全体の生産性を向上するためにも、イノベーションを促進するための第一歩としても、Excelによるコラボレーションを推進してみてはいかがでしょうか。
※掲載している情報は、記事執筆時点のものです
執筆= NTT西日本
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