ビジネスWi-Fiで会社改造(第44回)
ビジネスWi-Fiで"学び"が進化する
リーダーのための即断即決!仕事術
桑畑幸博 著
明日香出版社
リーダーが仕事の判断をスピードアップする方法です。チーム全体の仕事のスピードが上がり、同時に精度も高まります。その方法を具体的に解説してくれます。
人を動かす、デキるリーダーは、例外なく決断がスピーディーです。チームのスピードは、それで決まるからです。プロジェクトなど、熟考すべきことも最速で判断し、しかも最適なものを選びます。もちろん、拙速ではいけません。リスクや影響も考慮しながら、素早く適切に判断し、チームを動かします。本書では、それを可能にする、論理的で素早い判断の方法が分かります。
前半では、自分が「即決できる人材」になることをめざします。即決の仕組みを解説し、即決のための意識改革、選択肢の出し方、素早く判断する思考ツールなどを紹介します。その上で、周囲を巻き込んで即決する組織のつくり方を学びます。関係者の説得法や、理路整然と説明する方法、例え話や感情の込め方、反論を説得材料に変える方法などです。
さらに、組織の人間を即決人材に変える育成の技術を解説します。「前倒しして仕事するクセを付けさせる」とか「ゲーム感覚を持たせる」など実践的です。
読めば、精度の高い判断を短時間で行い、実行できるようになります。さらに、即決に必要な論理思考や、プレゼン能力、即決人材になるために欠かせない思考習慣まで学べます。実践すれば、名実ともに「できるリーダー」になれるはずです。これからリーダーになる人やリーダーになったばかりの人、キャリアは長いが優柔不断で困っている人にオススメします。
ビジネスにおいてスピードは大切な要素です。だから即決こそ、大事です。私も多くの経営者と付き合っていますが、彼らは例外なく決断型です。1億円の投資を秒で決めることさえあります。
それができるのは、1つには、判断の基準を決めているからです。もう1つは、ある程度割り切っているのだと思います。「結局、やってみなければ分からない」ことを経験から知っているのです。
そのとき、最悪の事態を想定しておくことが大事です。「自分の決断が招く最悪の結果は何か」「それは、自分の許容範囲か」を考えるのです。許容可能なら、迷わずやればいいのです。
とはいえ、即決は簡単ではありません。かくいう私も、優柔不断で困っています。「ランチをどの店で食べるか」さえ、決められないことがよくあります。決められない理由を考えると、色々考えてしまうのが原因です。ランチでいえば「カロリーは」とか「昨日の昼食とかぶるのでは」とか、「取引先に会いそうだ」とか「ポイントがたまるのか」などです。
ここで大事なことは、優先順位です。それを決めたら、後は切り捨てます。ダイエットが大事なら、判断基準はカロリーや糖質の量になります。簡単なことです。くだらないようですが、決断力を高めるには、こうした小さなことで、日ごろから訓練しておくことです。これが簡単に決められないうちに、億の投資を即決することなど絶対にできません。
何より大事なことは、本書も言う通り「何事も即決するのだ」「持ち帰ったり、後で検討しようと思ったりしないのだ」と決意することだと思います。もちろん、例外もあります。ただ、熟考するのは、情報不足など、どうしても決められない場合のみです。
普通の人は「持ち帰ることが当たり前」で「即決は例外」ですから、意識の違いは大きいです。本書には、即決を当たり前にするために、即決と熟考の判断基準もしっかり描いてあります。私のように優柔不断な人にこそ、オススメしたい1冊です。
執筆=藤井 孝一(ビジネス選書WEB)
ビジネス書評家、読者数5万人を超える日本最大の書評メールマガジン『ビジネス選書&サマリー』の発行人。年間1000冊以上の書籍に目を通し、300冊以上の書籍を読破する。有名メディアの書評を引き受けるほか、雑誌のビジネス書特集でも、専門家としてコメント。著書は『読書は「アウトプット」が99%』(知的生きかた文庫)のほか、『週末起業』など、累計50冊超、うちいくつかは中国、台湾、韓国でも発刊されている。
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