ビジネスWi-Fiで会社改造(第44回)
ビジネスWi-Fiで"学び"が進化する
お金でバカを見ない人になる36の知恵
佐藤毅史著
サンマーク出版
お金の防衛術を学びます。電子マネーやクレジットカード、株、投資信託など、お金の仕組みや裏話を教えてくれます。お金の本質が分かり、自分のお金を守れるようになります。
一般に、お金の本というと、株や外為、不動産などの投資話か、富裕層向けの節税、あとは起業して一攫千金…というのが一般的です。いわゆる普通の資産状況の人には、参考にしにくいものも多いと思います。その点、本書は、普通の人が、お金を守り、減らさない方法です。何せ、著者自身が年収200万円のときに100万円貯めたそうです。そんな著者のノウハウですから、手堅いアドバイスが詰まっています。
お金は、いつも狙われています。狙うのは、何も泥棒ばかりではありません。立派な大企業や、場合によっては国家までが、あの手この手で、人のお金を虎視眈々と狙っています。
そのためには、仕組みは複雑なほうがいいわけです。保険や携帯電話の料金プランが分かりにくいのはそのためです。本書では、そのカラクリを暴いていきます。例えば、「住宅ローンは、年に120万円返しても元本は36万円しか減らない」とか「47歳以下の人は、年金はもらえない」などです。これらが一問一答形式で、暴かれていきます。
というと、単なるお金の豆知識集のようですが違います。各所でお金の哲学や心構えが紹介されます。「お金は紙切れだと思え」「貯める極意は主体性」などは、大いに共感させられました。
「お金にいまいち関心がない」という人はもちろん「稼いでいるのに一向にお金が貯まらない」という人や「お金を増やそうと投資に走った結果、かえってお金を失った」という人にもお勧めします。
普通の人も、もっとお金に関心を持ったほうがいいと思います。給料、保険、年金、住宅ローンなど、何事も無関心で、人任せだから、かすめ取られてしまうのです。
私の場合、以前はお金の仕事をしていたこともあって、お金には関心があるほうでした。挙げ句、働きに対する給与の少なさに不満を持ち、給料の効率の悪さに気づいてしまいました。それで、会社にいながら自分でビジネスを始め、さらには会社を辞めてしまったわけです。辞めてからは、お金の自由度が広がったこともあり、ますますお金の研究に力が入りました。
自由度が広がるということは、人任せにできないということです。ぼんやりしていれば手取りは減る一方ですが、学べば学んだ分、手取りが増やせます。だから、研究にも熱が入ったわけです。会社を立ち上げ、社員を雇ってからは、使命感からお金に関心を持ちました。このように言うと、お金にがめつい守銭奴のようですが、そうではありません。
社長には会社をつぶさないようにする役割があります。そのためには、人一倍、お金に関心を持つべきです。お金がなくなれば、会社はつぶれてしまいます。社長は、誰よりもお金のプロであるべきなのです。経営書などには、「社長の仕事は、夢を語り、ビジョンを示すこと」などともっともらしく書いてあります。しかし、夢を語って会社をつぶしたのでは、社長失格です。人を守るには、お金は不可欠。社員がいるなら社員を、家族がいるなら家族を守るために、やはりお金には大きな関心を寄せるべきなのです。
執筆=藤井 孝一(ビジネス選書WEB)
ビジネス書評家、読者数5万人を超える日本最大の書評メールマガジン『ビジネス選書&サマリー』の発行人。年間1000冊以上の書籍に目を通し、300冊以上の書籍を読破する。有名メディアの書評を引き受けるほか、雑誌のビジネス書特集でも、専門家としてコメント。著書は『読書は「アウトプット」が99%』(知的生きかた文庫)のほか、『週末起業』など、累計50冊超、うちいくつかは中国、台湾、韓国でも発刊されている。
【T】
読書でビジネス力をアップする