ビジネスWi-Fiで会社改造(第44回)
ビジネスWi-Fiで"学び"が進化する
ビジネスには決断が付き物です。ビジネスパーソン、しかもリーダーなら特に、決断する力=「決断力」はとても重要なスキルです。決断力がないと、部下への指示が曖昧になり、部門全体が、はたまた会社全体がうまく機能しなくなるからです。
自分は決断が遅く、優柔不断、人の意見に振り回されてしまう……と、決断力にイマイチ自信のない人は少なくないのでは?そんな人はゴルフで決断力を強化しませんか。ゴルフでも、決断力は不可欠です。決断の曖昧なままのショットはミスをする確率が高くなります。今回は、ゴルフにおける「決断」についてお話ししましょう。
ゴルフは、スコア100切りをめざす人も、70台をめざす人も、1打1打の積み重ねです。1打1打、次の4つのステップがあります。
ステップ1:情報収集する
ステップ2:イメージする
ステップ3:決断する
ステップ4:実行する
この流れは、ティーショットからパッティングまで、すべてのショットにおいて共通します。中でも重要なのが、ステップ3の「決断」です。実際のプレーを例に考えてみましょう。
あなたはティーショットをフェアウェイの真ん中に運び、セカンドショットでグリーンオンを狙うことになりました。グリーン右手前には大きな池があります。そして今日はピンがグリーンの右側に切ってあります。ピンを直接狙うと、池に入るリスクが高まります。さてどう攻めますか……。
まずやることが、ステップ1の「情報収集」です。すでに説明したグリーン周辺の状況だけでなく、正確な残りの距離、現在地とグリーンまでの高低差、ボールのライ(状態)、風の向き、強さなど、どう攻めるかを決めるために必要な情報を収集します。
次にやることは、ステップ2の「イメージ」です。ピンをデッドに狙うのか?池を避けてグリーンの左側を狙っていくのか?あるいは、あえてグリーンを狙わず安全な場所にレイアップ(距離を抑えて安全な所に運ぶこと)するのか?それを何番のクラブで打つのか?得られた情報を基に考えられるさまざまな攻め方をイメージします。
そしてイメージした幾つかの選択肢の中から、ベストと思える方法を選択します。これがステップ3の「決断」です。ここで決断した後、実際にボールを打つのが、ステップ4の「実行」となります。ステップ3で、きちんと「決断」できず、「もう1つ上の番手のクラブがよかったかな」とか、「もっと左を狙うのが無難かな……」など、余計なことが頭に浮かんだまま実行に移ると、ミスにつながる可能性が膨らみます。決断したら、成功をイメージして集中しなければなりません。
決断とは、「決めて断(た)つ」と書きます。何を決めるのかといいますと、それはこれからの「意識」や「行動」です。そして、そのベースには明確な「目的」が存在します。ゴルフでは、「できるだけ少ないスコアでカップインする」という目的の下、どのようなショットを打つかという「行動」を1打1打決める必要に迫られます。では何を断つのか?それは「迷い」と「不安」です。
「迷い」を断つ。情報収集のステップで得た、残りの距離や風などの情報を基に、どう攻めるかを判断し、行動を決めなければなりません。仮に「ピンをデッドに狙う!」と決めたのなら、「やっぱり池を避けて花道を狙う方が無難かな……」といった迷いは頭から排除しましょう。迷いがあるうちは決断したとはいえません。決断ができていないうちは、アドレス(=実行)に移るべきではないのです。
「不安」を断つ。つまり、自信のなさも断ち切らなければなりません。根拠のない自信で結構です。迷いを断った自分の判断を信じ、成功をイメージすることが必要です。自信を持って振り抜くショットは、ミスショットの確率をグッと下げてくれます。
迷いや不安を断ち、行動を決める――文字通りの「決断」をするために、心得ておいてほしいポイントを4つ上げます。これは、ビジネスにおいても良い結果を生む考え方だと思います。
【ポイント1:目的を見失わない】 一番大切なモノ(コト)、イコール「本来の目的」です。これを見失ってはいけません。ゴルフの場合、「できるだけ少ない打数でカップに入れる」が本来の目的です。そのことを見失い、例えば、単に飛ばすことだけを優先させたり、見えで無謀な攻め方を選択したりするのは、本末転倒な結果を招くことがあるので要注意です。 | |
【ポイント2:直感を大切にする】 いわゆるフィーリングです。これは意外に信頼できます。最終決定は直感に委ねましょう。どこが安全でどこが危険なのか、ホール全体の状況やグリーンの状態など、情報収集を綿密に行うことは重要です。その上で、池を怖がらず、ピンをデッドに狙っていくのか、池を避けて安全な方向に打っていくのか、はたまたグリーンを狙わずレイアップするのか……いろいろな攻め方が考えられますが、最終決定は直感に委ねることも大切です。直感の根拠を考える必要はありません。「何となく行けそうだ」という理由でも問題ありません。あれこれ考えずスパッと決めましょう。 | |
【ポイント3:決める時は楽観主義でOK】 仮に誤った決断をしたとしても、ゴルフの場合、そのことでこの世が終わることはありません。命を取られることもありません。スコアが悪くなるだけです。それで、あなたのゴルフ人生が終わることはありません。肩の力を抜いて気楽に、成功をイメージしましょう。その方が、思考能力が向上し、良い決断ができるものです。 | |
【ポイント4:自分の決断を信じる】 昔から「信じる者は救われる」といいますが、信じることで決断したことを成し遂げるエネルギーが湧くものです。迷いや不安は一掃し、自信を持って決断したことを実行しましょう。自分の決断を信じてプレーして、結果が付いてこなかったとしましょう。プレー後、それを振り返り反省すればいいのです。自分の決断を疑いながら、一貫性のないプレーをしていては、それが結果にどう影響したか分析しにくくなり、次の成長につながりません。 |
ビジネスに限らず、恋愛や結婚、住まい選び、旅行の行き先、外食時のメニュー選び……など、人生において「決断」を迫られるシーンは多々あります。4つのポイントを念頭に置いて、ゴルフを通じて決断力を磨いてください。
執筆=小森 剛(ゴルフハウス湘南)
有限会社ゴルフハウス湘南の代表取締役。「ゴルフと健康との融合」がテーマのゴルフスクールを神奈川県内で8カ所運営する。自らレッスン活動を行う傍ら、執筆や講演活動も行う。大手コンサルティング会社のゴルフ練習場活性化プロジェクトにも参画。著書に『仕事がデキる人はなぜ、ゴルフがうまいのか?』がある。
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ゴルフエッセー「耳と耳のあいだ」