時短エクセル(第51回) Excelの表の行と列を素早く入れ替える

パソコン スキルアップ

公開日:2022.02.07

 Excelで表を作ったものの、「項目の行と列を入れ替えたい」と思ったことはないだろうか。または、その表はその表で使いたいのだけど、行列を逆にした表も作成して多角的に分析したい、という場合もあるだろう。

 こういったとき、いちいち手作業でコピーしていると、間違いが起こりやすい。売り上げなどの数字をコピーミスしたら何の意味もないどころか、間違った分析をしてしまうことになる。そんなときのために、Excelには便利な機能が備わっているので、その機能を使おう。

 前回から、Windows 11上で動作しているExcelの画面で紹介している。Windows 10用のExcelとはデザインが多少異なるが、基本的な機能はほぼ同じだ。

元の表をコピーして貼り付けるだけ

 行と列を入れ替えるにはどうするのだろう――。あまり深く考え過ぎる必要はない。基本的にはコピーして貼り付けるだけだ。貼り付ける方法はいろいろあるので、その「いろいろ」の中の一つを利用すればよい。

ドラッグして範囲を指定し、コピーする

 

 コピーはアイコンを使ってもいいし、ショートカットの[Ctrl]+[C]キーを使ってもよい。

現在表がある位置ではない空白のセルにカーソルを置く

 

 ポイントがあるとすれば、この「別のセルにカーソルを置く」ということ。行と列を、魔法のように同じ場所で入れ替えるのではないということを覚えておけばいいだろう。

「貼り付け」の下の▽をクリックし、「行/列の入れ替え」を選択する

 

これで行と列を入れ替えた状態で表が貼り付く

 

 もし、元の表が不要なら削除すればよい。行と列の入れ替えは、特別な機能を使うのではなく、元の表をコピーして貼り付ける際に入れ替えるわけだ。

右クリックや貼り付けオプションを利用することも可能

 上記の方法が一番分かりやすいと思うが、少し違ったやり方も紹介しておこう。表をコピーする過程はいずれも同様だ。

ドラッグして範囲を指定し、コピーする

 

現在表がある位置ではない空白のセルにカーソルを置き、右クリックして表示されるメニューから「行/列の入れ替え」を選択する

 

 メニューから選ぶか右クリックから選ぶかの違いだが、上部のメニューまでカーソルを持っていかなくていい分、こちらのほうが時短できる。いずれの方法も、該当メニューの上にしばらくカーソルを置いた状態にしておくと、貼り付け操作を完了する前に貼り付けイメージが確認できる。

 もう一つの方法は、そのまま貼り付けてから貼り付けオプションを使う方法だ。

ドラッグして範囲を指定し、コピーする([Ctrl]+「C」キー)

 

空白のセルにカーソルを置き、そのまま貼り付ける([Ctrl]+「V」キー)

 

「貼り付けオプション」をクリックし、メニューから「行/列の入れ替え」を選択する

 

行と列が入れ替えた表に変更される

 

 この方法だと、まずはいつも通り[Ctrl]+「C」キーでコピーし、[Ctrl]+「V」キーで貼り付ける。その後に入れ替え作業なので、ショートカットキーを使い慣れている人は一番効率的かもしれない。

 どの方法でもいいが、手作業で作り替えるよりははるかに効率的なので、ぜひ覚えておいてほしい。

※解説用画面はWindows 11上でMicrosoft 365のExcelを使用。一部メニュー名などが異なる場合がある
第52回は2022年3月7日(月)公開

【ダウンロード】
「時短エクセル」 Excelの表の行と列を素早く入れ替える のお試しファイルのダウンロードはこちらから(Excelファイル)

執筆=内藤 由美

大手ソフト会社で14年勤務。その後、IT関連のライター・編集者として活動。ソフトウエアの解説本、パソコンやスマートフォンの活用記事などを執筆、編集している。

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