ビジネスWi-Fiで会社改造(第44回)
ビジネスWi-Fiで"学び"が進化する
Excelを使っていて、思い通りにいかずにイライラしたことはないだろうか?例えば「0001」などというゼロで始まる数字を入力したいのに「1」になってしまったり、4分の1という意味で1/4と書きたいのに1月4日になってしまったり…。
今回は、そのような数字の表示形式を思い通りに操って、ストレスなく表を作成するコツを紹介しよう。
※当記事では練習用のサンプルファイルがダウンロードできます(ページ下部)
一番よくあるパターンがこれ。社員番号や商品コードで先頭に「0」が付く数字を入力したいことはよくある。しかしExcelでは、「0001」と入力しても勝手に「1」になってしまう。解決方法は2つある。
1)表示形式を「文字列」にする
2)ユーザー定義で桁数を定義する
1つめの方法は汎用的な方法で、知っている人も多いだろう。先頭に「’」(シングルクォーテーション)を付けて「文字列」扱いにするやり方だ。「Shift」+「7」キーを押して「’」を入力した後、続けて0001と入力すればよい。これは、入力した通りに表記できる方法なので、覚えておくと便利に使える。一括で設定したい場合は、数字を入力する前に文字列に設定しておく必要がある。「0001」と入力して「1」と表示された後で設定しても「000」は補完されない。
入力前にセルを選択し、表示形式を「文字列」に設定する
ただし、数字を入力しても文字列として扱われるため、計算ができないというデメリットがある。また、数字なのに文字列扱いなので、左寄せになってしまうことも見栄えがよろしくない。さらに、セルの左上に緑の三角マークが表示される。消すこともできるが、その作業が面倒だったり、三角マークが気になったりする人には向かない(筆者はとても気になるタイプだ)。
数字が左寄せになり、セルの左上に緑の三角マークが付く
では、そういう人のためにもう1つの方法を紹介しよう。セルの書式設定のユーザー定義で「0」を4つ並べて「0000」と定義する。そうすれば、数字が1~3桁の場合でも、先頭に「0」が補完され、必ず4桁で表示することができる。こちらは計算もできるし、入力前後どちらで設定してもよい。もちろん、「0」の数を変更することによって3桁や5桁などにそろえることができる。
セルを選択後、「数値」欄右下のボタンを押すか「Ctrl」+「1」キーで「セルの書式設定」画面を開く
「表示形式」タブで「ユーザー定義」を選び、「種類」の欄に「0000」と入力して「OK」をクリックする
これですべての数字を4桁にそろえることができた
これもよくあるパターン。4分の1という意味で1/4と入力したのに、Excelが勝手に1月4日と変換して表示してしまう。こちらは解決方法が3つある。1つめは先ほどと同様、文字列にしてしまう方法。ただし、先ほど同様、計算はできない。
2つめの方法が、先頭に「0」と半角スペースを付けるやり方。「0 1/4」と入力すると、「1/4」と表示される。数式バーを見ると「0.25」と表示されていることからも分かる通り、こちらは計算もできる。
「0 1/4」と入力して「Enter」キーを押す
「1/4」と表示され、数式バーには「0.25」と表示される
もう1つが、書式設定で「分数」にする方法。こちらは入力前に設定しておけば、「1/4」と入力するとそのまま「1/4」と表示されるだけでなく、「0.25」と入力しても「1/4」と表示される。2つめと3つめの考え方は同じで、やり方が違うだけだ。実際にこの2つの方法で「1/4」と「1/4」を足すと、「1/2」となった。
2つめと3つめのやり方ではきちんと計算もできる
次回も引き続き、表示形式の操り方について紹介しよう。次回は、「1,000,000」など大きな数字を「千」単位にしたり、「××万××××円(税込み)」などといった複雑な表示でも計算できたりするワザを紹介する。表をより見やすく、そして計算もできて時短になる、覚えておくと実務に直結するテクニックだ。
※第16回は2019年4月1日(月)公開
【ダウンロード】
「時短エクセル」Excelで「0001」が「1」になるのを回避 のお試しファイルのダウンロードはこちらから(Excelファイル)
執筆=内藤 由美
大手ソフト会社で14年勤務。その後、IT関連のライター・編集者として活動。ソフトウエアの解説本、パソコンやスマートフォンの活用記事などを執筆、編集している。
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時短エクセル