時短エクセル(第82回) エクセルファイルにパスワードをかけて機密性を高める

パソコン スキルアップ

公開日:2024.09.02

 エクセルファイルを限られた範囲で共有したい場合、パスワードを設定するのが有効だ。第三者の閲覧や編集を防ぐため、エクセルファイルにパスワードを設定・解除する方法を紹介する。

ファイルにパスワードを設定する

 ファイルにパスワードをかける際は「ファイル」メニューから設定する。

パスワードを設定したいファイルを開いた状態で「ファイル」をクリックする

 

「情報」をクリック。「ブックの保護」-「パスワードを使用して暗号化」をクリックする

 

「パスワード」の欄に設定するパスワードを入力し、「OK」をクリックする

 

「パスワードの確認」が表示されるので、先ほど入力したパスワードと同じものを入力

 

 これでパスワードが設定できた。編集するなどしていったんエクセルを終了すると、次にファイルを開くときにはパスワードの入力画面が表示される。

ファイルを開こうとするとパスワードの入力を求められる

 

パスワードを解除する

 「もうパスワードが必要なくなった」「ローカルに保存したから自分のハードディスクではパスワードなしで開きたい」など、パスワードが必要なくなった場合に解除する方法を紹介する。

パスワードを設定したときと同様に「ファイル」-「情報」を開く

 

「ブックの保護」が「このブックを開くにはパスワードが必要です。」となっている。先ほどと同様「ブックの保護」-「パスワードを使用して暗号化」をクリック

 

開いた画面で「パスワード」欄に入力されているパスワードを削除して「OK」を押す

 

 これでパスワードは解除された。解除された状態で上書き保存すれば、今後はパスワードなしで開けるようになる。

「このブックを開くにはパスワードが必要です。」という文言が消え、パスワードが設定されていないことがわかる

 

ファイルへの書き込みのみ禁止する

 ファイルへの書き込みのみ制限したい場合、書き込みに対してパスワードを設定する方法がある。この機能はファイルそのものを暗号化するのではなく、ファイルが誤って編集されないよう防ぐものである。

保存時に「その他のオプション」をクリックする

 

「名前を付けて保存」画面を開くので、「ツール」から「全般オプション」を選ぶ

 

「書き込みパスワード」の欄にだけパスワードを設定する

 

次に表示される画面に再びパスワードを入力して「OK」をクリックする

 

 今度このファイルを開くときには、読み取り専用でのみ開けるようになる。もし保存したい場合、上書き保存ではなく別名で保存することは可能だ。

※解説用画面はWindows 11上でMicrosoft 365のExcelを使用。一部メニュー名などが異なる場合がある

執筆=内藤 由美

大手ソフト会社で14年勤務。その後、IT関連のライター・編集者として活動。ソフトウエアの解説本、パソコンやスマートフォンの活用記事などを執筆、編集している。

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