ビジネスWi-Fiで会社改造(第44回)
ビジネスWi-Fiで"学び"が進化する
前回はExcelの罫線の基本である「格子罫線」を中心に、少しのアレンジを加える方法を紹介した。今回は、さらなるアレンジ方法や、簡単に1行飛ばしに色をつけて見やすくする方法などを紹介しよう。
なお、ここでは罫線をわかりやすくするために「表示」-「目盛線」のチェックをオフにしてセルの区切り線を非表示にしている。
また、今回から、Windows 11上で利用するExcelの画面で紹介する。Windows 10用のExcelとはデザインが多少異なるが、基本的な機能はほぼ同じだ。
格子罫線を引いたはいいが、やはり罫線はないほうがよかった……。そんなときは一気に削除することができる。
格子罫線を引いた表を範囲指定し、罫線の「枠なし」を選択する
格子罫線が一気に削除できる
そのほか、一部の罫線だけを消去したい場合は、罫線の「罫線の削除」を選択すればよい。マウスポインターが消しゴムの形に変わるので、なぞった部分だけ罫線を消去できる。
格子罫線を一発で引く、外枠だけ太くするなどは、罫線メニューからそれぞれの機能を選択して実行できるが、罫線機能が集約されたダイアログボックスを開いて細かく設定する方法もある。罫線の「その他の罫線」を選ぶとダイアログボックスが開く。
表を選択して罫線の「その他の罫線」を選ぶ
罫線の設定ダイアログボックスが開くので、まずは線種と色を選ぶ。ここでは細い罫線、色は自動のままにしている
「罫線」の部分で詳細を設定していく
ダイアログボックスでは、線種や色、横罫(よこけい)・縦罫(たてけい)などを個別に設定できる。また、上・中・下の横罫線、左・中央・右の縦罫線を個別に設定できる。例えば横罫は上・中・下をオンにし、縦罫は中央のみをオンにしてみると、以下のようなデザインになる。
左右の縦罫を引かない、という細かい設定もできる
ただし、ダイアログボックスを表示しての設定は少し複雑なので、実のところ筆者はあまり利用しない。個人的には、上部/左側の項目部分も個別に設定できるような仕様であれば便利に使えるのではないかと、ひそかに機能アップすることを期待している。
「テーブル」という機能をご存じだろうか?表にこの機能を設定しておけば、表の管理が劇的にラクになる。自動でフィルターボタンが追加され、並べ替えが簡単にできるようになる。また、データをどんどん追加していく場合、書式を自動で継続(延長)してくれるので、再設定する手間が省ける。
このテーブル機能を使えば、さまざまな罫線のデザインも自動的に付加してくれる。
表を選択して「テーブルとして書式設定」をクリック
デザインが一覧表示されるので好きなものを選択する。ここでは、見出しが濃い色、データ部分が薄い塗りつぶしと塗りつぶしなしが交互になるデザインを選んだ
このようなデザインになる
データを追加するとデザインが自動的に継承される
上記のように、テーブルは非常に便利な機能だが、デメリットもある。例えばセルの結合はできない。また、とびとびで複数の行や列を選択して同時に削除することもできない。このように、不便な点もあるのは否めない。
もし、「しましまに色を付けるデザインを設定したいが、テーブル機能は使わなくていい」という場合は、一旦テーブルでデザインを施し、その後テーブル機能を解除すればいい。
テーブル内の任意のセルにカーソルを置いた状態で「テーブルデザイン」-「範囲に変換」をクリックする
フィルターボタンが消え、テーブル機能が解除されて普通の表に変換された
これで普通の表になった。デーブル機能は解除されているので、データを追加する場合には手動で塗りつぶしなどを施す必要がある。
※解説用画面はWindows 11上でMicrosoft 365のExcelを使用。一部メニュー名などが異なる場合がある
※第51回は2022年2月7日(月)公開
【ダウンロード】
「時短エクセル」 Excelで罫線を引くいろいろな方法~応用編 のお試しファイルのダウンロードはこちらから(Excelファイル)
執筆=内藤 由美
大手ソフト会社で14年勤務。その後、IT関連のライター・編集者として活動。ソフトウエアの解説本、パソコンやスマートフォンの活用記事などを執筆、編集している。
【T】
時短エクセル