ニューノーマル処方箋(第76回)
開業サポートの相談先は?種類やメリット、選び方も解説
高解像度の画像、動画、プレゼンテーション資料など、ビジネスで扱うファイルの容量は増大しやすく、従来のメール添付では対応できないケースもあります。最適な大容量ファイル送信サービスを見つけられると、セキュリティ面を確保しながら業務効率を高めやすくなるでしょう。
本記事では、大容量ファイルを送信するための基本的な方法から、選定基準、無料・有料の大容量ファイル送信サービス、注意点まで詳しく解説します。
■目次
大容量ファイル送信の基本的な方法
・ファイルの圧縮による送信
・ファイルの分割による送信
・クラウドストレージを介した共有
大容量ファイル送信サービスの選び方
・最大送信容量と転送速度
・セキュリティ機能
・料金プラン
・操作性
・サポート体制
無料で利用できる大容量ファイル送信サービス4選
・1. GigaFile(ギガファイル)便
・2. データ便
・3.Google Drive
・4. firestorage
ビジネス利用に適した有料大容量ファイル送信サービス5選
・1. おまかせクラウドストレージ
・2. Bizストレージファイルシェア
・3. DIRECT! EXTREME
・4. オフィス宅ふぁいる便
・5. eTransporter
大容量ファイル送信時の注意点
・パスワード設定と管理
・社内ルールの確認
大容量ファイルに関してよくある質問
・容量の大きいファイルをGmailで送るにはどうすればよいですか?
・ビジネス向けの大容量ファイル送信サービスのおすすめは?
まとめ
メールで送信できないサイズのファイルを共有する場合、ファイルの圧縮や分割、クラウドストレージを介した共有といった方法があります。まずは、基本的な送信方法とそれぞれのメリット・デメリットを把握しましょう。
ファイルの圧縮は、大容量データを送信する手軽な方法の1つです。zip形式などでファイルを圧縮すると、元のサイズより小さくなるため、メール添付が可能になる場合があります。
圧縮による送信のメリットとデメリットは、以下のとおりです。
メリット | デメリット |
---|---|
・特別なツールなしで実行可能 ・転送速度が向上する ・複数ファイルをまとめられる |
・圧縮率が低い場合もある ・受信者側で解凍作業が必要 |
圧縮手順は、以下のとおりです。
【Windows】
1.圧縮したいファイル・フォルダを右クリック
2.「圧縮先」→「zipファイル」を選択
【Mac】
1.Controlキーを押したままクリック
2.ショートカットメニューから「圧縮」を選択
画像ファイルの場合は、事前に解像度を下げると、さらに容量を削減できます。
大きなファイルを送信する際にメールの添付ファイル容量制限を超えてしまう場合は、ファイルを複数の小さなパーツに分割する方法もあります。メリット・デメリットは以下のとおりです。
メリット | デメリット |
---|---|
・メールの添付容量制限を回避できる ・特別なサービスを利用せずに送信可能 |
・受信者側での結合作業が必要 ・分割、結合用のツールが必要な場合がある ・ファイル管理が煩雑になりがち |
分割送信の基本的な方法は、以下のとおりです。
1.ソフトやツールを使用して大容量ファイルを複数に分割
2.分割したファイルを順番に送信
3.受信者側でファイルを結合して元のファイルに復元
分割時には、順番がわかるようにファイル名を設定したほうがよいでしょう。
クラウドストレージサービスを活用した大容量ファイル共有は、現代のビジネスシーンで効率的な方法の1つです。クラウドサービスにファイルをアップロードし、URLを相手に送信するだけで共有が完了します。
メリット・デメリットは以下のとおりです。
メリット | デメリット |
---|---|
・受信者は自分の都合の良いタイミングでダウンロードが可能 ・メールの添付容量制限を気にする必要がない ・複数のファイルを一度に送信できる ・アクセス権限の設定により共有範囲を細かく制御できる ・ファイルの更新履歴が管理できるサービスも多い |
・サービスによってはアカウント作成やログインが必要 ・インターネット接続が必須 ・無料プランでは容量制限がある場合が多い |
セキュリティを高めるために、パスワード設定やリンクの有効期限を設定できるサービスもあります。以下の記事も参考にしてください。
大容量ファイル送信サービスを選ぶ際に重視すべきポイントは、送信できる最大容量や転送速度、セキュリティ機能の充実度、料金プラン、操作のしやすさ、サポート体制です。
これらの選定基準について詳しく理解すると、企業のニーズに最適なサービスを見つけやすくなります。
業務内容に応じて適切なサービスを選ぶと、ファイル共有の効率が向上しやすくなります。最大送信容量は、サービスによって大きく異なります。
無料サービスであれば一般的に500MB~300GB程度、有料サービスになると数百GB~数TB対応までさまざまです。
文書ファイルや少量の画像であれば無料サービスで十分ですが、高解像度の動画ファイルなど大容量ファイルを扱う場合は、より大きな容量制限のあるサービスを選ぶ必要があります。
また、転送速度も業務効率に直結する重要な要素です。転送速度は大容量ファイル送信サービスによって大きく異なり、例えば1GBのファイル転送に約5〜10分かかるサービスもある一方、同じファイルが1〜2分で完了するサービスもあります。
一般的に有料サービスのほうが、転送速度が速い傾向にあるため、日常的に大容量ファイルをやり取りする場合は、容量制限だけでなく転送速度の速さも重視して選ぶことが大切です。
特にビジネスシーンでは、情報漏洩リスクを抑えるためのセキュリティ機能の有無が重要です。大容量ファイル送信サービスに以下のセキュリティ機能があるかを確認しましょう。
・送信中のファイルのデータが暗号化されているか
・ファイルのパスワード保護が設定できるか
・アクセス管理により閲覧や編集の権限を細かく設定できるか
・一定期間後にファイルが自動削除されるよう期限設定できるか
・ウイルススキャンによりアップロード時にマルウェアチェックが行われるか
また、サービス提供会社自体のセキュリティ対策も確認するのがおすすめです。ISO27001などの情報セキュリティ認証を取得しているかどうかも、選定の重要な目安となります。
ファイルが「マルウェア」と呼ばれる不正アクセスや情報搾取、システム破壊などを目的とした悪意のあるソフトウェアに感染していた場合、アップロードにより感染被害の拡大につながります。マルウェア対策が施されているサービスを選ぶと、意図しないウイルス拡散のリスクを軽減できるでしょう。
マルウェアについては、以下の記事も参考にしてください。
大容量ファイル送信サービスには無料プランと有料プランがあり、それぞれの違いを比較検討することが重要です。違いは以下のとおりです。
無料プラン | 有料プラン |
---|---|
以下のような制約あり ・基本機能のみを提供 ・容量制限あり ・保存期間も3〜7日程度と短め ・広告表示がある |
・最大送信容量の大幅な増加(無制限の場合もあり) ・保存期間の延長(30日など) ・セキュリティ機能の強化(パスワード保護、暗号化など) ・アクセス履歴の管理機能 ・広告非表示 |
また、支払い方法は主に以下の種類があります。
・月額固定制(定額で使い放題)
・従量課金制(使った分だけ支払い)
頻繁に利用する場合は月額固定制、使用頻度が少ない場合は従量課金制を選択すると、より経済的になる可能性があります。また、年間契約や長期契約で割引が適用されるサービスもあるため、利用頻度や予算に合わせて最適なプランを選びましょう。
大容量ファイル送信サービスを選ぶ際、操作性も重要な判断基準です。普段のパソコン作業とは異なる操作方法が必要なサービスを導入すると、誤操作によるファイル誤送信リスクの増大や、使いこなすための教育コストの増加、一部の社員しか使えない属人化の発生などの問題が生じやすくなります。
特に、社内外で大容量ファイルのやり取りが頻繁に発生する場合は、直感的に操作できるインターフェースを備えたサービスを選ぶのがおすすめです。
大容量ファイル送信サービスを選ぶ際には、万が一のトラブル発生時に頼れるサポート体制が整っているかどうかを確認しましょう。ビジネスでの利用では、緊急性の高いファイル共有が発生することも多いため、迅速な問題解決が可能なサービスを選ぶことが大切です。
サポート体制を評価する際のチェックポイントは、以下のとおりです。
確認項目 | 具体的なポイント |
---|---|
対応時間 | 平日のみか24時間365日対応か |
連絡手段 | 電話、メール、チャットなど複数の選択肢があるか |
言語対応 | 日本語サポートが充実しているか |
対応速度 | 問い合わせから解決までの時間 |
また、初心者向けのマニュアルやFAQの充実度も確認が必要です。自己解決できる環境が整っていると、サポートへの問い合わせをする前に自社で解決できることも多く、業務効率の向上にもつながります。
メール添付では送れない大容量ファイルを無料で送信できるサービスをご紹介します。コストをかけずに利用できるサービスの特徴を理解し、ビジネスニーズに応じた最適な無料サービス選択に役立ててください。
サービス名(事業者) | 特徴 | 価格 | おすすめの企業 |
---|---|---|---|
GigaFile便(株式会社ギガファイル) | ユーザー登録不要で1ファイル300GBまでの大容量ファイルを無料で転送できる。7日間の保存期間内であれば、パソコンやスマートフォンから手軽にファイル共有が可能 | 無料 | 無料のファイル転送サービスを探している企業、大容量のデータ転送をしたい企業 |
データ便(株式会社ファルコ) | 2004年から運営されている国内サーバーのファイル転送サービスで、無料プランでも5GBまで転送可能、有料のビジネスプランでは容量無制限で転送できる。SSL暗号化通信や国内サーバー保管、プライバシーマーク認定・ISO27001取得あり | ライトプラン・フリープランは無料、ビジネスプランはユーザー1人あたり月額330円~ | コスト重視の中小企業、国内にデータを保管したい企業 |
Google Drive(Google社) | 100種類以上のファイル形式に対応し、AIを活用したシームレスなファイル共有と複数ユーザーによるリアルタイム編集をかなえる。1ユーザーあたり最大5TBまでの柔軟なストレージ拡張性がある他、あらゆるデバイスからのアクセス対応が可能 | 15GBまで無料、月額290円~ | Google Workspaceを活用している企業、コスト効率の良いストレージソリューションを求める企業 |
firestorage(ロジックファクトリー株式会社) | 会員登録不要で1ファイル300GBまでの大容量ファイルを無料で簡単に共有できる国産クラウドストレージサービス。無料プランから法人向けの高度なセキュリティ機能を備えた有料プランまで提供 | 無料プランの他、法人プランあり、初期費用55,000円~、月額54,780円(1TB)~ | 無料プランから始めて事業拡大に合わせて法人プランを検討している企業、Microsoft AzureやGoogle Workspaceを導入している企業 |
引用:株式会社ギガファイル「GigaFile(ギガファイル)便」
国内発のファイル転送プラットフォームであるGigaFile便は、コスト負担なく利用可能なサービスです。ビジネスシーンの大容量ファイルの送信においても、効率的なファイル共有を実現します。
ただし、費用が発生しない代わりに、広告が表示されます。また、セキュリティ面での注意も必要です。
ファイルアップロード完了時に自動生成されるURLが第三者の手に渡ると、意図しない情報漏洩につながる可能性があります。そのため、URLの取り扱いには細心の注意を払う必要があるでしょう。
セキュリティリスクを軽減するためには、ファイルダウンロード時におけるパスワード保護機能の積極的な活用が推奨されます。
大容量ファイル送信サービス名 | GigaFile(ギガファイル)便 |
---|---|
事業者 | 株式会社ギガファイル |
仕様 | ・ユーザー登録不要、容量無制限(1ファイル300GBまで)無料転送 ・パソコンの他、スマートフォンにも対応 ・ダウンロード用パスワード設定可能 ・複数のアドレスの同時入力には非対応 ・7日後に自動削除 |
セキュリティ | ・サーバーはすべて日本国内 ・アンチウイルス機能を搭載 ・禁止行為に関連したファイルを検知した場合、対象となるファイルは「危険ファイル」として取り扱う |
価格 | 無料 |
おすすめの企業 | 無料のファイル転送サービスを探している企業、大容量のデータ転送をしたい企業 |
引用:株式会社ファルコ「データ便」
データ便は2004年のサービス開始以来、国内サーバーを活用した大容量ファイル送信サービスとして成長し、現在では月間500万人ものユーザーベースを築いています。
アカウント作成なしですぐに使える無料オプションが用意されている他、容量制限のない有料ビジネスプランもあり、幅広いニーズに対応しています。
ユーザーインターフェースは直感的に設計されており、初心者でも迷わず操作できるのが特徴です。
ファイル有効期限の設定機能、ダウンロード時のセキュリティを高めるパスワード保護機能、ファイルがダウンロードされた際の通知機能など、実用的な機能が標準装備されています。
大容量ファイル送信サービス名 | データ便 |
---|---|
事業者 | 株式会社ファルコ |
仕様 | ・容量:ライトプラン2GB、フリープラン5GB、ビジネスプラン無制限 ・データ保管期間:ライトプラン・フリープラン7日間、ビジネスプラン30日間 ・送信履歴:フリープラン7日間、ビジネスプラン180日間 ・その他、ビジネスプランのほうが転送速度も速く、受け取りBOX機能やダウンロード回数無制限などもある |
セキュリティ | ・いずれのプランもSSL暗号化通信 ・高性能ファイアウォール ・アップロードファイルの暗号化 ・サーバーはすべて国内、ライトプラン・フリープランは共有、ビジネスプランは専用 ・よりセキュアにファイルを送受信する「セキュリティ便機能」やダウンロードパスワード機能あり ・プライバシーマーク認定、情報セキュリティISO27001取得 ・サービス稼働率99.95% |
価格 | ライトプラン・フリープランは無料、ビジネスプランはユーザー1人あたり月額330円~ |
おすすめの企業 | コスト重視の中小企業、国内にデータを保管したい企業 |
引用:Google「Google Drive」
Google Driveは、クラウド上で大容量ファイルをスムーズに共有できる、AI技術を活用したストレージサービスです。
Googleドキュメントやスプレッドシート、スライドだけでなく、Microsoft Office関連ファイルやPDF形式など、100タイプを超えるファイル形式にアクセスできます。複数ユーザーによる同時編集や効率的なファイル整理も可能です。
セキュリティ面では、閲覧・編集権限の詳細な設定が可能で、パソコン、スマートフォン、タブレットなどさまざまな端末からファイルの操作ができます。ストレージ容量は柔軟性に優れ、ユーザー単位で15GB~5TBまで拡張可能です。
基本プランの15GBは無料で提供されており、初期コストなしでビジネス利用を始められるでしょう。
大容量ファイル送信サービス名 | Google Drive |
---|---|
事業者 | Google社 |
仕様 | ・1ユーザーあたり15GB~5TBまで容易に拡張 ・AI搭載 ・Gmailから離れることなく、添付ファイルを直接ドライブに保存 ・クラウドファースト、ブラウザベースのアプローチで常に最新の状態を維持 |
セキュリティ | ・信頼性の高いGoogle Cloudのインフラストラクチャでデータを保管 ・プレミアム機能では、クライアントサイド暗号化やゼロトラストアプローチVaultなどのセキュリティ機能を活用可能 |
価格 | 15GBまで無料、有料プランはユーザー1人あたり月額800円(1年契約)~ |
おすすめの企業 | Google Workspaceを活用している企業、コスト効率の良いストレージソリューションを求める企業 |
引用:ロジックファクトリー株式会社「firestorage」
firestorageは会員登録が不要で簡単に利用できる国産のクラウドストレージサービスで、月間800万人以上が利用しています。
アップロード後に発行されたURLを相手に送信するだけで共有が完了する簡単操作が魅力です。海外版もリリースしており、海外企業とのやり取りにも利用できます。
会員登録なしでも利用できますが、ビジネスで利用する場合は、会員登録(無料)がおすすめです。会員登録によりアップロードしたファイルの管理やアップロード・ダウンロード時のメールやLINEでの通知受け取り、アクセスログの確認ができるようになります。
さらに有料の法人向けプランでは、以下の機能が追加されます。
・専用回線による高速アップロード・ダウンロード
・独自サブドメインやロゴの挿入などのカスタマイズ機能
・SSL通信、ダウンロードURLへの不正アクセスブロック、パスワード設定、アクセスログ管理などのセキュリティ機能
・大容量送信、大容量保存、登録ユーザー数無制限
法人向けプランでは、自社国内データセンターで24時間365日セキュリティ監視を実施しています。停電時には無停電電源装置(UPS)が作動し、自家発電装置からの電力供給に切り替わります。
大容量ファイル送信サービス名 | firestorage |
---|---|
事業者 | ロジックファクトリー株式会社 |
仕様 | ・会員登録は不要 ・保存容量は無制限、1ファイル300GBまで ・保存期間を設定可能、経過後は自動削除 以下法人向けプラン ・高速通信、大容量アップロード、ユーザー数無制限 ・1ファイルのアップロード容量10GB ・保存容量1TB~18TB ・オプションでMicrosoft AzureやGoogle Workspaceアカウント管理システムと連携可能 |
セキュリティ | ・ワンタイムURLを導入し、ネットワークを介した不正アクセスを防止 ・広告配信にも細心の注意を払い、安全性の高い運用に努めている ・プライバシーマークを取得 |
価格 | 無料プランの他、法人プランあり 初期費用55,000円~、月額54,780円(1TB)~ |
おすすめの企業 | 無料プランから始めて事業拡大に合わせて法人プランを検討している企業、Microsoft AzureやGoogle Workspaceを導入している企業 |
無料の大容量ファイル送信サービスはコストがかからないものの、セキュリティ面での脆弱性や機能制限があるため、ビジネスでの利用には限界があります。特に機密情報を扱う企業では、よりセキュアで高機能な有料サービスの導入が推奨されるでしょう。
ビジネスシーンで特に活用できる有料サービスをご紹介します。
サービス名(事業者) | 特徴 | 価格 | おすすめの企業 |
---|---|---|---|
おまかせクラウドストレージ(NTT西日本) | 使い慣れたパソコン環境と同様の操作感で3種類のフォルダを活用し、簡単に社外取引先とのファイル共有やデータ移行ができる。ドキュメントレビュー機能やスマートフォルダ機能に加え、Microsoft Teams®とのスムーズな連携により、業務効率化を実現。別途ビジネスフォンと専用ユニットの用意により、通話データの自動保存も可能 | 初期費用無料、スタートプラン月額3,850円(100GB / 5ID)~ | 導入への教育コストをかけたくない企業、Microsoft Teams®とシームレスに統合したい企業 |
Bizストレージファイルシェア(NTTドコモビジネス) | ディスク容量に基づく料金体系で、最大1万人まで共用できる定額制ファイル共有サービス。最大2GBのファイル送受信に対応 | 初期費用22,000円(ドコモビジネスオンラインショップ申込の場合は無料)、月額16,500円(1GB)~ | 中小企業から大企業までの多人数でのファイル共有が必要な企業、大容量ファイルの送受信が必要な企業 |
DIRECT! EXTREME(日本ワムネット株式会社) | 独自UDPプロトコルにより国内外問わず大容量ファイルを高速転送できるクラウドサービス。不安定な回線でも転送が中断した時点から自動的に再開するレジューム機能や、主要クラウドサービスとの連携機能あり | 要問い合わせ | AWS S3、Box、Dropboxを活用している企業、4K・8K映像を扱う企業 |
オフィス宅ふぁいる便(株式会社オージス総研) | 57,000ユーザーを突破、ISMS認証取得やAES256ビット暗号化、24時間365日の有人監視など高度なセキュリティ機能を備えた法人向けファイル転送サービス。基本機能として取引先からのファイル受け取り機能が標準搭載 | 初期費用22,000円、月額5ユーザーで3,300円(スタンダード5ユーザープラン)~ | セキュリティ認証を重視する企業、24時間365日の有人監視によるセキュリティ対応が必要な業務をもつ企業 |
eTransporter(株式会社NSD) | クラウド型とオンプレミス型の両方を選択できる柔軟性と、ユーザー数・ファイルサイズが無制限という拡張性を兼ね備えた大容量ファイル送信サービス。大企業や官公庁のニーズに応える高度な機能を実装 | 要問い合わせ | ネットワーク分離した環境間でファイル送受信をしたい企業、官公庁でも活用されているサービスを検討したい企業 |
引用:NTT西日本「おまかせクラウドストレージ」
おまかせクラウドストレージは、高度なセキュリティと豊富な機能を備えたクラウドストレージサービスです。用途別に最適化された3タイプのフォルダ構造で、社内利用だけでなく、取引先企業とのスムーズなデータ交換やファイル移動が実現できます。
文書のレビュー・回覧の依頼、承認、フィードバック、タスクごとの進捗確認などができるドキュメントレビュー機能の他、AIが電子帳簿保存法に関わるファイルを自動的に解析し、抽出した情報を基にフォルダ・ファイルを整理するスマートフォルダ機能を実装しています。
Microsoft Teams®との連携性も優れており、既存のビジネスアプリケーションとシームレスに統合が可能です。従来の業務システムを活用しながら、プロセスの最適化を図れるでしょう。
さらに、別途専用のビジネスフォンとユニットの用意により、電話での会話内容を自動的にクラウド上にアーカイブする機能も搭載しています。記録された通話情報はリモートワーク中でもアクセス可能で、場所を問わない業務の継続性をサポートします。
大容量ファイル送信サービス名 | おまかせクラウドストレージ |
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事業者 | NTT西日本 |
仕様 | ・プランにより、100GB / 5ID~5TB / 50ID ・1フォルダあたり1,000サブフォルダまで ・30階層 ・1フォルダあたり10,000ファイルまで ・ファイルサイズ最大10GB ・保管バージョン数無制限 ・バージョン保管期間7日間 ・ゴミ箱のデータ保存期間30日間 ・社内用、個人用に加えて社外とも共有できるプロジェクトフォルダが標準機能で利用可能 |
セキュリティ | ・全階層のフォルダにアクセス権設定 ・多要素認証または回線認証(IPv6通信への対応が必要)で不正なアクセスをブロック ・世界最高水準の耐久性を誇るクラウドインフラストラクチャー上で構築、運用し、保存したデータは、複数のデータセンターで同時に複製 ・全データは自動で暗号化とバックアップ |
価格 | 初期費用無料、スタートプラン月額3,850円(100GB / 5ID)~ |
おすすめの企業 | 導入への教育コストをかけたくない企業、Microsoft Teams®とシームレスに統合したい企業 |
公式Webサイト | https://business.ntt-west.co.jp/service/clouddata/omakase_storage/ |
引用:NTTドコモビジネス「Bizストレージファイルシェア」
Bizストレージ ファイルシェアは、最大1万ユーザーまで同時に利用できる包括的なファイル共有プラットフォームです。契約容量に応じた固定料金体系を採用しており、プラン間で機能差がないため、利用者が多いほどコストパフォーマンスが向上する仕組みとなっています。
強固なセキュリティ環境下で、一度に2GBまでのファイル転送が簡便に行えるのが特徴です。30万IDを超えるユーザーと1,100社以上の企業に導入された実績があります。
大容量ファイル送信サービス名 | Bizストレージファイルシェア |
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事業者 | NTTドコモビジネス |
仕様 | ・容量1GB~1TB ・1回2GBをやりとり可能(1GB契約の場合、最大1GB) ・最大1万人で共用の定額制使い放題 |
セキュリティ | ・「ASP・SaaSの安全・信頼性に係る情報開示認定制度」において、基準を満たしているサービスとして認定 ・「第15回ASPIC IoT・AI・クラウドアワード2021」の支援業務系ASP・SaaS部門において、準グランプリを受賞 ・プライバシーマークの使用を認められた認定事業者 ・米Gartner®社のMagic Quadrant™ for Network Services,Globalレポート(2022年2月21日発行)において、9年連続でリーダーの1社と評価 |
価格 | 初期費用22,000円(ドコモビジネスオンラインショップ申込の場合は無料)、、月額16,500円(1GB)~ |
おすすめの企業 | 中小企業から大企業までの多人数でのファイル共有が必要な企業、大容量ファイルの送受信が必要な企業 |
引用:日本ワムネット株式会社「DIRECT! EXTREME」
DIRECT! EXTREMEは、国内外や社内外を問わず、さまざまなファイル転送を効率化できるクラウドサービスです。国外・遠距離通信でも、独自プロトコルによって大容量ファイル送信が安定して行えます。
海外から30分の4K動画を送る場合、通常約4時間かかるところを約30分で転送できるとされています。
モバイル通信などの切れやすい回線でも、レジューム機能により転送が中断した時点から自動的に再開することが可能です。
AWS S3、Box、Dropboxなどの主要クラウドサービスとも連携できるため、クラウド間の直接転送も実現するでしょう。
大容量ファイル送信サービス名 | DIRECT! EXTREME |
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事業者 | 日本ワムネット株式会社 |
仕様 | ・転送が中断しても途中から再開可能なレジューム機能あり ・独自UDPプロトコルにより遠距離でも高速転送 ・AWS S3、Box、Dropboxなどのクラウドサービスと連携 ・受信した後の処理指定が可能 ・最大30日間の保管 |
セキュリティ | ・承認機能でワークフロー設定可能 ・SAML2.0プロトコルを使った、SP-initiated認証に対応 ・2段階認証 ・通信経路はSSL / TLSで暗号化、ファイルはAES256ビット |
価格 | 要問い合わせ |
おすすめの企業 | AWS S3、Box、Dropboxを活用している企業、4K・8K映像を扱う企業 |
引用:株式会社オージス総研「オフィス宅ふぁいる便」
57,000ユーザー以上の導入実績をもつオフィス宅ふぁいる便は、一般ユーザーや取引先、管理者向けの機能が充実したファイル転送プラットフォームです。通常のメール添付では対応できない大容量ファイルを、セキュアに送信できます。
システムに組み込まれた自動ウイルスチェック機能が、アップロードされたファイルを即座に検査し、セキュリティ上の問題があるデータを自動的に排除します。
さらに、標準機能として取引先がファイルを送信できる受信ボックス機能を搭載しており、双方向のデータ交換をスムーズに行うことが可能です。
大容量ファイル送信サービス名 | オフィス宅ふぁいる便 |
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事業者 | 株式会社オージス総研 |
仕様 | ・一般ユーザー向け、取引先向け、管理者向けの機能が充実 ・ストレージ容量は標準で10GB(エンタープライズプランは標準1TB) ・日本語以外に英語と中国語に対応 ・1~90日の間でダウンロード期間を指定可能 ・データ転送量は毎月100GBまで |
セキュリティ | ・情報セキュリティマネジメントシステム適合性評価制度(ISMS)認証取得、ISMSクラウドセキュリティ認証の認証登録 ・ファイアウォール、IDS・IPS、WAFを組み合わせて不正アクセスを防御 ・ファイルはAES256ビットで暗号化して保管 ・24時間365日、有人監視も行い、有事の際にはすぐに対応 ・アプリケーション側でもIPアドレス制限やパスワードポリシー機能、送信先制限機能、送信ファイルの自動削除、不正ログインの検知・通知機能をもつ |
価格 | 初期費用22,000円、5ユーザーで月額3,300円(スタンダード5ユーザープラン)~ |
おすすめの企業 | セキュリティ認証を重視する企業、24時間365日の有人監視によるセキュリティ対応が必要な業務をもつ企業 |
引用:株式会社NSD「eTransporter」
eTransporterは、大企業や官公庁への導入実績が豊富な法人向けの大容量ファイル送信サービスです。クラウド型とオンプレミス型の両方から選べるため、企業のセキュリティポリシーに合わせて導入できます。
ブラウザやメール添付から簡単なファイル送信ができるうえ、Active Directoryとの連携やシングルサインオン対応も可能です。
ユーザー数・送受信ファイルサイズは無制限で、月額利用料のみの支払いでスモールスタートを図れます。
セキュリティ面では、送信後のセルフチェックや第三者の承認機能を搭載しており、誤送信や情報漏洩のリスク低減に役立ちます。また、オプションでは電子署名(S / MIME)による、なりすまし対策機能も活用可能です。
大容量ファイル送信サービス名 | eTransporter |
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事業者 | 株式会社NSD |
仕様 | ・クラウド型、オンプレミス型 ・ユーザー数、送信ファイル容量が無制限 ・ワンタイムのファイル送受信に特化し、サーバー上にファイルを残し続けない ・自由にパスワード、アカウントポリシー、送信ファイルサイズ、公開期間などを設定可能 |
セキュリティ | ・ファイル保存先は、国内のデータセンター ・サーバーリソースは専有環境で提供 ・24時間365日の安心サポート ・認証、不正アクセス対策 ・誤送信、情報漏洩への対策 ・証跡管理 |
価格 | 要問い合わせ |
おすすめの企業 | ネットワーク分離した環境間でファイル送受信をしたい企業、官公庁でも活用されているサービスを検討したい企業 |
大容量ファイルを送信する際には、情報漏洩やセキュリティリスクを防ぐための対策が重要です。トラブルを未然に防ぐための具体的な対策を把握しましょう。
大容量ファイルを送信する際は、適切なパスワードを設定し、厳重に管理することが重要です。これにより不正アクセスや情報漏洩のリスクを低減しやすくなります。
効果的なパスワード設定のポイントは、以下のとおりです。
・英数字・記号を組み合わせた10文字以上の複雑なパスワードを作成する
・名前、誕生日、電話番号などの個人情報は使用しない
・サービスごとに異なるパスワードを設定する(使い回しは厳禁)
設定したパスワードは、メモ帳などに書き留めず、パスワード管理ツールを活用するのがおすすめです。
なお、パスワードの定期変更は複雑なものであれば必ずしも必要ではないとされていますが、情報漏洩の疑いがある場合は速やかに変更しましょう。業務でファイル共有を行う場合は、社内のセキュリティポリシーに沿った運用を徹底することも大切です。
企業では情報漏洩の防止のため、大容量ファイル送信に関するさまざまなルールが設けられているでしょう。これらのルールを確認・遵守することは、セキュリティ対策として非常に重要です。
ルールを無視した行動は情報漏洩のリスクだけでなく、企業の信用を失墜させ、法的責任を問われる可能性もあります。送信前に必ず確認すべき社内ルールの例を確認しておきましょう。
確認すべき社内ルール | 内容 |
---|---|
データ種別と承認フロー | 機密情報や個人情報など、上司の承認が必要なデータの種類 |
送信先の制限 | 特定ドメインへの送信制限や社外への送信可否 |
ファイル形式の指定 | 許可されたファイル形式や暗号化の必要性 |
セキュリティチェック | 送信前のウイルスチェックの実施義務 |
記録管理 | 送信ログの保存期間や報告義務の有無 |
ルールが不明確な場合は、社内ルールの整備が必要です。
大容量ファイルの送信に関して、よく寄せられる質問について回答します。疑問の解消に役立ててください。
■容量の大きいファイルをGmailで送るにはどうすればよいですか?
大容量ファイルをGmailで送りたい場合、Googleドライブを使用する、ファイル圧縮を利用する、大容量ファイル送信サービスの活用でURLを送信するなどの方法があります。
なお、Gmailに添付するデータサイズが25MBを超える場合には添付されず、自動的にGoogleドライブのリンクがメールに追加されます。
■ビジネス向けの大容量ファイル送信サービスのおすすめは?
おまかせクラウドストレージをはじめとした、有料の法人向け大容量ファイル送信サービスがおすすめです。
無料のサービスより、セキュリティ機能やビジネスに便利な機能が充実している傾向があります。以下の記事も参考にしてください。
大容量ファイルを送信したいときにおすすめの方法は、クラウドストレージを介した共有です。容量を気にせず送信できるうえ、受信者は必要なときにダウンロードできます。
最適なサービスを選ぶためには、最大送信容量や転送速度、セキュリティ機能、料金プラン、操作性、サポート体制などの観点で検討することが大切です。
無料で利用できるサービスもありますが、セキュリティ機能やビジネスに便利な機能を求めるなら有料の法人向けサービスがよいでしょう。
※掲載している情報は、記事執筆時点のものです
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