ニューノーマル処方箋(第74回) 動画保存に適したクラウドサービス5選!選び方も紹介

クラウド・共有

公開日:2025.09.09

 クラウドサービス とは、インターネット上のサーバーにデータを保存できるオンラインストレージのことです。社内サーバーの容量不足や災害時のデータ損失リスクの軽減に役立ちます。

 高解像度の会議録画、プロモーション動画、トレーニング映像など、企業の重要な映像資産が増加するなか、従来のストレージでは管理コストと運用負担が増大する一方です。

 適切なクラウドサービスを選択すると、セキュリティ面に配慮しながら、複数拠点からのアクセス性を向上でき、運用コストの最適化を図れるでしょう。

 本記事では、動画保存用クラウドサービスの選定基準から、具体的なサービス比較、注意点まで詳しく解説します。

■目次

動画保存用クラウドサービスの選び方
 ・ストレージ容量と料金プラン
 ・セキュリティ機能と共有のしやすさ
 ・対応デバイスとアプリの使いやすさ
動画保存に適したのクラウドサービス比較表
動画保存に適したクラウドサービス5選
 ・1. おまかせクラウドストレージ
 ・2. AWSストレージサービス
 ・3. One Drive365
 ・4. Google Photos
 ・5. Dropbox Business
動画をクラウドサービスに保存するときの注意点
 ・プライバシーとセキュリティの確保
 ・バックアップの定期的な取得
 ・通信環境とアップロード設定の最適化
クラウドサービスへの動画保存に関してよくある質問
 ・動画の保存に適したクラウドサービスは?
 ・動画をクラウドサービスに保存するときの注意点は何ですか?
まとめ


動画保存用クラウドサービスの選び方

 動画データは写真などと比べてファイルサイズが大きいため、クラウドサービスを選ぶ際にはストレージ容量と料金プラン、セキュリティ機能と共有のしやすさ、対応デバイスとアプリの使いやすさなどの観点から比較検討することが重要です。

 これらの要素をしっかり比較すると、企業の使用状況や予算に合ったクラウドサービスを見つけやすくなります。

ストレージ容量と料金プラン

 動画ファイルは写真やテキストと比較して容量が大きいため、十分な保存スペースを確保できるクラウドサービスを選ぶことが重要です。一般的な動画ファイルの容量目安は、1分間あたり約128MBで、計算すると8分で約1GB、1時間で約8GBになります。

 特に、会議や講義など長時間の動画を多数保存する予定がある場合は、最低でも1TB(1,000GB)以上のプランを検討するのがおすすめです。1TBあれば単純計算で約125時間分の動画を保存できる計算になります。

 無料プランも多くのサービスで提供されていますが、容量が制限される傾向があります。動画保存が目的の場合は、ストレージ容量と料金プランのバランスを十分に検討することが大切です。

セキュリティ機能と共有のしやすさ

 企業の動画データを守るためには、クラウドサービスのセキュリティ機能を十分に確認することが重要です。確認すべきポイントは、以下のとおりです。

  ・データ転送時と保存時の両方で暗号化されているか
  ・部署やユーザーごとに細かな閲覧・編集のアクセス権限が設定できるか
  ・IDとパスワード以外の追加認証(二要素認証)で不正アクセスを防止できるか
  ・ファイル復元機能の復旧可能期間はどのくらいか

 また、動画共有の利便性も重要なポイントです。共有方法がわかりづらいと業務効率が下がるため、簡単かつセキュアな共有機能があるサービスを選びましょう。

 例えば、リンク共有や共有リンクへのパスワード設定、アクセス期限設定による一時的な共有設定、編集権限と閲覧専用の切り替えなどの機能があげられます。

対応デバイスとアプリの使いやすさ

 動画保存に適したクラウドサービスを選ぶ際は、普段使っているデバイスとの互換性やアプリの操作性も重要なポイントです。多くのサービスはスマートフォン(iOS / Android)やタブレット、パソコン(Windows / Mac)に対応していますが、機能面で差があります。

 特に考慮すべき点は、自動バックアップ機能の有無やオフライン視聴の可否、アプリのインターフェースの直感性です。後から特定の動画を探しやすい機能をもつクラウドサービスであれば、業務効率も上がるでしょう。

動画保存に適したクラウドサービス比較表

 主要な動画保存用クラウドサービスの特徴を一覧表にまとめました。特徴や価格を比較し、自社の要件に最適なサービスの選択に役立ててください。

サービス名(事業者) 特徴 価格 おすすめの企業
おまかせクラウドストレージ(NTT西日本) 使い慣れたパソコン環境と同様の操作感で3種類のフォルダを活用し、簡単に社外取引先とのファイル共有やデータ移行を行える。ドキュメントレビュー機能やスマートフォルダ機能に加え、Microsoft Teams®とのスムーズな連携により、業務効率化を実現。別途ビジネスフォンと専用ユニットの用意により、通話データの自動保存も可能 おまかせクラウドストレージ初期費用無料、スタートプラン3,850円(100GB / 5ID)~ 直感的に従来のパソコン操作と同様の直感的なインターフェースでファイルやフォルダを管理したい企業、セキュアな環境でデータ共有・保管を行いたい企業
AWSストレージサービス(Amazon Web Services Japan合同会社) データの保存から分析まで包括的な機能を備えた、使いやすいクラウドストレージ。少ない操作でICTインフラの準備・提供プロセスを効率化しながら、高耐久性を実現。高性能ストレージやAWSデータサービスとの統合により生成AIの活用を促進 従量制料金。最初の50TBは1GBあたり月額約4円(Amazon S3標準の場合、0.025米ドル) 生成AI導入を検討している企業、高い耐久性を求める企業
One Drive365(Microsoft Microsoft365アプリケーションとの統合により、Word、Excel、PowerPointでのリアルタイム共同編集をあらゆる場所・デバイスから行える。Microsoft TeamsやSharePointとのシームレスな連携により最大100GBの大容量ファイル対応と簡単なライブラリ同期を実現 ユーザー1人あたり月額749円~ Microsoft365アプリケーションを日常的に使用する企業、リアルタイムコラボレーションを求める企業
Google Photos(Google社) AI搭載の編集・整理・検索ツールを提供し、機械学習でショットを厳選できる動画・写真特化型クラウドサービス。あらゆるデバイスから自動バックアップされたコンテンツへアクセスでき、Google Photosを使用していない相手とも簡単に共有 15GBまで無料、月額290円(200GB)~ Google Driveで業務を管理している企業、AI搭載ツールで効率化を図りたい企業
Dropbox Business(Dropbox, Inc. 4億人以上に愛用されるDropboxのビジネス向け拡張版。30万件以上のアプリ連携と共同作業に特化した豊富な機能を備えたオンラインストレージサービス ユーザー1人あたり月額1,650円~ コンテンツ制作などで効率的な協働作業を重視する企業、機能の集約で業務効率化を図りたい企業

動画保存に適したクラウドサービス5選

 動画保存適したクラウドサービス5選をご紹介します。主要サービスの特徴を理解し、自社に合ったサービスを判断しましょう。

1. おまかせクラウドストレージ

画像1.png引用:NTT西日本「おまかせクラウドストレージ

 おまかせクラウドストレージは、従来のパソコン操作と同様の直感的なインターフェースでファイルやフォルダを管理できるサービスです。用途別に設計された3タイプのフォルダ構造により、個人や社内に限らず、社外の取引先とのスムーズなファイル共有を実現できます。

 また、「多要素認証」や「回線認証(※1)」で不正なアクセスをブロックするなど、セキュアな環境でデータ共有・保管を行いたい企業さまにもおすすめです。容量はプランにより5TBまであるため、保存したい動画が多い場合にもご活用いただけます。

 さらに、クラウドベースのSaaSアプリケーション連携にも対応しており、Microsoft Teams®環境内でもスムーズなファイル共有が可能です(※2)。既存のビジネスツールとの互換性を維持しながら、業務プロセスの効率化を促進できます。

 別途専用のビジネスフォンとユニット(※3)を用意すると、通話記録データを自動的にクラウドストレージへ保存することもできます。外出先からでも通話データへアクセスできるため、快適なモバイルワークを実現できます。

 他にも、ドキュメントレビュー機能(簡単操作で確認・承認依頼を作成)や、スマートフォルダ機能(AIが保存したファイルを自動的に整理)(※4)を搭載し、文書作成から整理・保存までの一連のワークフローをトータルでサポートします。

クラウドストレージ名 おまかせクラウドストレージ
事業者 NTT西日本
仕様 ・容量はプランにより100GB~5TB
・階層数は「全社共有」「パーソナルフォルダ」を含む30階層
・1フォルダあたり10,000ファイルまで
・ファイルサイズ最大10GB
・Web利用時のアップロード制限とダウンロード制限数が最大10,000ファイル ・保管バージョン数無制限
・バージョン保管期間7日間
・社内用、個人用に加えて社外とも共有できるプロジェクトフォルダが標準機能で利用可能
セキュリティ ・全階層のフォルダにアクセス権設定
・多要素認証または回線認証(IPv6通信への対応が必要)で不正なアクセスをブロック
・世界最高水準の耐久性を誇るクラウドインフラ上で構築、運用し、保存したデータは、複数のデータセンターで同時に複製
・全データは自動で暗号化、バックアップ
価格 初期費用無料、スタートプラン3,850円(100GB / 5ID)~
おすすめの企業 ・従来のパソコン操作と同様の直感的なインターフェースでファイルやフォルダを管理したい企業
・セキュアな環境でデータ共有・保管を行いたい企業
公式Webサイト https://business.ntt-west.co.jp/service/clouddata/omakase_storage/

※1 IPv6通信への対応が必要です。

※2 Microsoft Teams®はご自身で導入いただく必要があります。
※3 ビジネスフォンとの連携機能は指定機種に限ります。また、ビジネスフォンの専用のユニットやライセンス、設定等が必要になります。詳細は営業担当者へお問い合わせください。
※4 電子帳簿保存法の業務を支援するシナリオのみ対応可能です。スマートフォルダ機能の提供にあたり、スマートフォルダ機能が分析・出力する結果の正確性、完全性等について、責任を負うものではありません。

2. AWSストレージサービス

画像2.png引用:Amazon Web Services Japan合同会社「AWSが提供するクラウドストレージサービス」

 Amazon Web Servicesが提供するストレージソリューションは、多角的なデータ管理機能を搭載した包括的なクラウドストレージプラットフォームです。

 その特徴は、複雑なICTインフラ構築プロセスを簡素化できる点です。従来なら膨大な時間を要していた環境構築が、わずか数回のクリック操作で完了し、必要なストレージリソースにすぐにアクセスできるようになります。

 動画保存においても、スムーズにアップロードしやすくなるでしょう。

 AIテクノロジーとの連携もしており、高性能ストレージインフラとAWSの生成AI基盤を組み合わせることが可能です。

 信頼性においては、「イレブンナイン」と称される99.999999999%の耐久性をもちます。さらに、複数のアベイラビリティーゾーンを活用した冗長構成により、災害やシステム障害時に備えることが可能です。

 マネージドサービスはインフラストラクチャのメンテナンスがいらず、データへのアクセスの頻度やスピードに合わせて、ストレージのコストを最適化します。

クラウドストレージ名 AWSストレージサービス
事業者 Amazon Web Services Japan合同会社
仕様 ・AWS無料利用枠:5GBのストレージ、データ送信100GB(S3 Standardストレージクラスの場合)
・個別の Amazon S3 オブジェクトの容量は最大 5TBまで
・AWSリージョン、S3 Outpostsストレージクラスを使用してデータをオンプレミスに保存可能
・S3ライフサイクルポリシーが設定されると、アプリケーションを変更することなく、データは自動的に別のストレージクラスに転送
セキュリティ ・セキュリティ、データ保護、コンプライアンス、アクセスコントロール機能でデータ保護
・S3はセキュア、プライベート、かつデフォルトで暗号化され、S3リソースへのアクセスリクエストを監視するために多数の監査機能もサポート
価格 従量制料金。最初の50TB / 月は1GBあたり約4円(Amazon S3標準の場合、0.025米ドル)
おすすめの企業 生成AI導入を検討している企業、高い耐久性を求める企業



3. OneDrive365

画像3.png引用:Microsoft「OneDrive365」

 365で動画を保存する場合は、OneDriveかSharePointのWebサイトから行います 。Microsoft TeamsやSharePointからのOneDriveへの共有ファイル追加もできるうえ、最大100GBのファイルのアップロードやライブラリの同期も簡単です。

 このクラウドストレージは、Microsoft365アプリでいつでも、どこからでもアクセスできるようになるのが特徴です。Word、Excel、PowerPointなどのリアルタイムな共同作業は、Web、モバイルデバイス、デスクトップからできます。

 Microsoft365では「Microsoft Clipchamp」も利用でき、レコーディング機能やAIによるテキスト読み上げ、自動キャプション、背景の除去機能などにより、制作プロセスも効率化が可能です。

クラウドストレージ名 365
事業者 Microsoft(マイクロソフト)社
仕様 ・ユーザー1人あたり1TBのストレージ
・最大250GBのファイルアップロード
キュリティ ・バックアップと保護はおまかせ
・誤って削除したり悪意のある攻撃を受けたりしたファイルを簡単に回復
・管理者によるセキュリティポリシーを管理が可能
価格 ユーザー1人あたり月額824円(年払いの場合)~
おすすめの企業 Microsoft365アプリケーションを日常的に使用する企業、リアルタイムコラボレーションを求める企業

4. Google Photos

画像4.png引用:Google社「Google Photos」

 Google Photosは、Google社が提供する写真や動画に特化したクラウドサービスです。容量はGoogle Photos、Gmail、Google Driveで共有されます。

 写真や動画はGoogleアカウントに自動的にバックアップされ、どのデバイスからでもアクセス可能です。そのため、Google Driveで業務を管理している企業におすすめです。

クラウドストレージ名 Google Photos
事業者 Google社
仕様 ・無料版で容量Google Photos、Gmail、Google Drive15GBまで。以降はGoogle Oneプランにアップグレード
・編集、整理、検索などのAI搭載ツール
・機械学習を活用して、ショットを厳選
・バックアップをオンにすると、写真や動画がGoogleアカウントに自動的に保存
・Google Photosを使用していない相手とも、写真、動画、アルバムを簡単に共有
セキュリティ ・カスタム設計されたデータセンターから、継続的に監視されている大陸横断光ファイバーケーブルまで、最先端のセキュリティインフラストラクチャで継続的に保護
・組み込みセキュリティ機能により、オンラインの脅威を検出し、防御
・HTTPSや保存時の暗号化といった最先端の暗号化技術を含む、多層的なセキュリティで保護
価格 15GBまで無料、月額290円(200GB)~
おすすめの企業 Google Driveで業務を管理している企業、AI搭載ツールで効率化を図りたい企業

5. Dropbox Business

画像5.png

引用:Dropbox, Inc.「Dropbox Business」

 Dropbox Businessは、4億人以上に選ばれているDropboxにビジネス向け機能を搭載したオンラインストレージです。容量やバックアップは無制限であり、大量の動画であってもストレージを圧迫することなく利用できます。

 ワンクリックでファイルの共有リンクを作り、パスワードや有効期限、コンテンツにアクセスできるユーザー、期間まで設定することが可能です。

 また、バックアップは、Dropboxフォルダに保存後、すぐに作成されます。社員のアカウント管理や遠隔削除もできます。

クラウドストレージ名 Dropbox Business
事業者 Dropbox, Inc.
仕様 ・容量、バックアップ無制限
・社員のアカウント管理や遠隔削除も可能
・特別なシステムや手動でのアップロード、ダウンロード不要
・リンクできるアプリは30万件以上
セキュリティ ・遠隔削除機能でデータのローカルコピーを消去可能
・望まないデバイスからのリンクを拒否することも管理画面から簡単操作
・ISO27001やSOC3など最高水準の規格をクリア
価格 ユーザー1人あたり月額1,650円~(月間払いの場合)
おすすめの企業 コンテンツ制作などで効率的な協働作業を重視する企業、機能の集約で業務効率化を図りたい企業

動画をクラウドサービスに保存するときの注意点

 動画ファイルは一般的なデータと比べて容量が大きいため、クラウドサービスに保存する際には特有の注意点があります。企業で動画を適切に管理するためには、セキュリティ対策やバックアップの取得、通信環境の最適化が重要です。

 クラウドサービスへの動画保存時に直面する可能性のある課題を理解し、トラブルを未然に防ぐための対策に役立てましょう。

プライバシーとセキュリティの確保

 動画データを保管するうえでは前提として、転送中および保存中にデータが暗号化されるクラウドサービスを選びましょう。そのうえで、以下の対策を徹底します。

  ・強固なパスワードの設定
  ・アクセス権限の適切な管理
  ・定期的なセキュリティ更新の確認

 パスワードの設定例は、以下のとおりです。

良い例 悪い例
・複雑で推測されにくいもの
・10文字以上で数字、記号、大小文字の混在
・サービスごとに異なるパスワード
・IDとパスワードが同じ
・「1234」「abcd」などの単純な羅列
・複数サービスで同じパスワードを使用
・誕生日や電話番号をそのまま使用

 二段階認証を有効にすることも重要です。

 アクセス権限は、共有設定を確認し、必要な人だけに付与しましょう。「限定公開」や「非公開」の設定も活用してください。

 また、セキュリティ更新がある場合はすぐにアップデート対応し、脆弱性をカバーすることも大切です。

バックアップの定期的な取得

 クラウドサービスに保存した重要な動画データは、定期的なバックアップが欠かせません。サービスの突然の停止や障害に備えるだけでなく、アカウント情報の紛失や不正アクセスへの対策、誤削除時の復旧手段としても有効です。

 複数のバックアップ方法を使い分けると、データを守るのに役立ちます。

バックアップ方法 メリット
外付けHDD(パソコン直接接続) 高速データ転送が可能、必要に応じた容量選択可能
NAS装置(ネットワーク接続) 複数端末から同時アクセス可能、自社サーバーとして活用可能
Blu-ray / DVDメディア 書き込み回数タイプ別に使い分け可能、長期保存に適している

 特に大切な動画は、2種類以上の方法でバックアップを取るのがおすすめです。自動バックアップ機能が提供されているクラウドストレージもあるため、スケジュール設定を活用して定期的なバックアップ習慣を身につけましょう。

 企業で利用する場合は、バックアップについての情報セキュリティポリシーや社内ルールへの明記も重要です。個人の機器利用禁止や社外持ち出し厳禁などのルールを徹底する必要があります。

通信環境とアップロード設定の最適化

 動画をクラウドにアップロードする際は、通信環境と設定の最適化が重要です。適切な設定を行わないと、大容量の動画ファイルによって通信量が大幅に増加する可能性があります。

 最適化のポイントは、以下のとおりです。

  ・Wi-Fi環境でのアップロード作業を心がける
  ・アップロード設定を必ず確認する
  ・バックグラウンド更新の設定を見直す

 多くのクラウドサービスには「モバイルデータ通信時はアップロードしない」「Wi-Fi接続時のみ同期する」といった設定が用意されています。初期設定を必ず確認し、通信環境に合わせて最適化すると、データ通信量の節約と快適なクラウド利用の両立をめざせます。

クラウドサービスへの動画保存に関してよくある質問

 動画のクラウド保存に関しては、「どのサービスが最適か」「保存時の注意点は何か」といった疑問の声が多く寄せられています。これらの質問にお答えすることで、導入時の不安を解消する一助となれば幸いです

■動画の保存におすすめのクラウドサービスは?

 使いやすく、セキュアで多機能なNTT西日本のおまかせクラウドストレージがおすすめです。

 おまかせクラウドストレージは、多要素認証または回線認証(IPv6通信への対応が必要)で不正なアクセスをブロックしつつ、直観的なインターフェースで、スムーズなデータ連携を可能にします。

 社内DXをサポートするさまざまな機能も搭載しており、「現場スタッフや出張先の社員とファイル共有したい」「社内でスムーズにデータのやり取りを行いたい」「複合機と連携できるクラウドサービスがよい」といった企業に最適です。

 また、動画を共有したいニーズがある場合には、以下の記事でおすすめのファイル共有サービスを紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

 「ファイル共有サービス6選を比較!選び方や注意点を解説

■動画をクラウドサービスに保存するときの注意点は何ですか?

 データの暗号化や強固なパスワード設定、アクセス権限の管理、定期的なセキュリティ更新の確認などのプライバシーとセキュリティを確保することが大切です。

 重要な動画データは、定期的にバックアップを取得しておくとよいでしょう。通信量が大幅に増加することWi-Fi環境で作業できるよう、アップロード設定の確認も必要です。

まとめ

 企業の重要な映像資産は、動画保存におすすめのクラウドサービスを活用することで社内サーバーの容量不足や災害時のデータ損失リスクの軽減に役立ちます。

 選ぶ際には、ストレージ容量や料金プランの他、セキュリティ機能、対応デバイス、使いやすさなどの観点で検討するとよいでしょう。

 自社に最適なクラウドサービスを導入できると、セキュリティを確保しつつ複数拠点からのアクセス性が向上し、運用コストの最適化を図りやすくなります。

※掲載している情報は、記事執筆時点のものです

【TP】

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