出張で楽しみたいおひとり様グルメ(第60回) 五輪機運が高まる千駄ヶ谷の「ごちそうパスタ」

雑学

公開日:2021.04.23

 7月23日に開幕予定の東京2020オリンピック。メイン会場の国立競技場周辺は、開催に向けて準備が進んでいるようです。そこで今回は、スタジアムがある千駄ヶ谷駅周辺へ行ってみました。JR総武線「千駄ヶ谷」駅から徒歩約5分。東京体育館を左手に見ながら、道なりに歩いていくと、今回紹介する「ワインビストロ アンフォラ」があります。ビル2階の店先にはためくフランス国旗や、換気を兼ねて開けられた小窓が目印です。

千駄ヶ谷駅から真っすぐ歩いて左手に見えてくる、このビルの2階が「アンフォラ」

 

この階段で2階へ。軒下のメニューでランチメニューを確認しよう

 

どんな人にも喜んでもらえるメニューを

 店のランチメニューには特製チキンカレー、日替わりのパスタやメイン料理、その他、数量限定の黒毛和牛ステーキやハンバーグなどが並びます。店名にワインビストロとあるのでフレンチオンリーかと思いましたがそうでもなさそう。

 オーナーの⻆野(かくの)さんに尋ねると、ゲストがいつ来ても好みの料理があるという店にしたいと考えているうち、今のようにメニューが広がったとのこと。イタリア・フィレンツェのガンベロロッソ星付き料理店で修行したシェフの作る料理はビストロ風でもありトラットリア風でもある、そんな「フレンチイタリアン」を提供していますとオーナー。なるほど、表の黒板にフランスとイタリアの国旗が描いてある理由は、そういうことでしたか。

 ゲストを喜ばせることに集中していたら、料理のジャンルの垣根を越えて舌触りや味はもちろん、見た目の華やかさ、“映え”も意識して仕上げるようになったと話します。おいしくて映えている、確かに、この店にたどり着いたのもインスタグラムの検索からです。ランチタイム中に客足が途絶えないことからも、実力がうかがえるでしょう。

「アンフォラ」の店内。北海道産の食材とオーストリアワインへのこだわりが特長

 

満足感を与える「ごろごろ野菜」

ランチメニューは、どれも自家製パンとサラダ付き

 

 今回は、本日のパスタから「豚ミンチとごぼうのトマトソース」(1030円)を選びました。荒めのミンチ肉とゴボウが見た目からも分かる存在感です。トマトソースのパスタを混ぜるとたっぷりのニンニクも顔を出します。口に運ぶと、ほどよい硬さと大きさのゴボウとミンチが歯ざわり良く、ソースとニンニクの香りが絡まり食べるごとに体から元気が湧いてくる心地がしました。店の開業当初は「野菜とワインの店」と名付けていたほど、野菜の仕入れにはこだわっているとオーナー。地元・函館を中心とした道南の農家へ、直接足を運ぶこともあるそうです。

ごろごろ具材を食べて元気になるパスタ、まさにごちそう!

 

パンにも現れる食材へのこだわり

 ランチメニューに付くサラダやパンにもこだわりがあり、特に自家製パンは、流行の高級生食パンにも劣らないと絶賛する人もいるほど。オーナーに聞くとおいしい秘密は「ギリシャ産エキストラバージンオイル」を使っていることだと話してくれました。毎朝、気温や湿度に合わせて発酵具合を調整し、こねているというフォカッチャは、間違いなくこの店の逸品です。

もっちりとしたフォカッチャは、パスタソースとの相性も抜群

 

 パンと同じく自家製という季節のサラダドレッシングも、ランチの楽しみの1つかもしれません。四季折々で旬の味にしているというドレッシング、この日の味は春を感じさせるイチゴ味でした。甘いイチゴの味が口いっぱいに広がり、思わず笑みがこぼれます。

限定10食の大人気ハンバーグ

 インスタ映えが半端ないと話題のハンバーグも、せっかくなので紹介しましょう。11時半の開店後すぐに売り切れることが多いという限定10食の「手ごねハンバーグ クリームチーズとトリュフ香るエスプーマソース」(1380円/平日は280円引きの1100円)。高級フレンチ店などで用いられることが多いという、窒素ガスを使ったきめの細かいエスプーマソースを味わえるのが魅力です。

 ハンバーグの上にこんもりと盛られたクリーミーなソースが、しっとりと溶けていく様子は楽しく、トリュフのよい香りが食欲をそそります。滑らかでコクがあるソースは、ハンバーグによく絡み、肉のおいしさを引き立たせています。

溶けたソースにあめ色のオニオンを少し加えるのもまた美味

 

 添えられたジャガイモは、日本一の男爵イモと名高い「今金男爵」。歯応えがあり、ほっくりとおいしい、北海道産のジャガイモの中でもトップランクの希少な品種です。トマトやアスパラなど、道南のおいしい野菜が入るときには、それらを使った料理も提供しているとのこと。お薦めの直輸入ワインと共に季節の野菜をいただく、そんな常連も多いとオーナーは言います。

味もホスピタリティも原点を大切に、新しい取り組みにも挑戦

 コロナ禍の中で、新しい時代の流れにもできるだけ乗りたいと、年明けからクラウドファンディング※にも挑戦し、みごと120万を超える支援を集めました。
※「星付き店出身シェフと金賞ソムリエのペアリングが愉しめる千駄ヶ谷の名店で会員募集」(募集は終了しています)
https://www.makuake.com/project/amphora/

 プラットホームに「Makuake」を選んだのは、先に1500%の目標を達成したすし店を営む弟さんの勧めがあったから。応援購入者の約半分が新規の方で、クラウドファンディングの目的に掲げた「来店客を増やすきっかけ作り」が果たせたのかなと振り返ります。同時期の2月からは、近くの将棋会館へ料理の宅配をする通称「将棋飯」も開始。昨年からデリバリーやテークアウトを始めていたため、やると決めてから実施はスムーズに進んだそうです。開始から2カ月ほどですが、早くも棋士たちからの注文数3位という人気店になりました。

 店名のアンフォラは、土の中に埋めてワインなどを貯蔵する「ギリシャの素焼きのつぼ」から取った名前だそうです。近頃人気の自然派ワインといわれる種類もこの素焼きのつぼに入れ貯蔵したのが始まりだそうで、「初心を忘れずに、常に心を込めたおもてなしがしたい。記憶に残るひとときを過ごしていただきたい」というオーナーの志が込められています。

ランチにいただけるワインは赤と白。お値打ちで用意されている

 

 オリンピックが開催される夏には、北海道のおいしい食材とソムリエ厳選のワインで、楽しい祝杯があげられるといいですね。次の出張では、ぜひ、活気みなぎる「千駄ヶ谷」駅周辺に足を伸ばしてみてください。

※文中にある金額はすべて税込み価格です
※掲載している情報は、記事執筆時点(2021年4月)のものです

[ワインビストロ アンフォラ]
東京都渋谷区千駄ヶ谷1-7-12 志水ビル2F
03-3405-0208

◆JR総武線「千駄ヶ谷」駅より徒歩4分、大江戸線「国立競技場」駅より徒歩4分、副都心線「北参道」駅より徒歩8分

◆営業時間
ランチ  13:00~15:00(L.O.14:30)
ディナー 17:30~23:00(L.O.22:00)
※閉店時間は変更となる可能性があります。
(都の条例通りとなるため、お問い合わせください)
◆定休日/月曜

◆webサイト: https://amphora-20091001.jimdofree.com/
◆instagram:@amphora091001 

【T】

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