困りごと解決ビジネス専科(第6回) Q. 著作権を気にせずにお店の雰囲気や季節に合った音楽を流したい

法・制度対応

公開日:2021.08.02

 喫茶店を経営しており、普段は店内でテレビやラジオ番組を流しています。常連のお客さまから「雰囲気や季節に合う音楽を流してみては」とリクエストを受けるのですが、はやりの音楽が分からず、導入の手間を考えるとなかなか手が出せません。何かよい方法はありませんか?

 A.店舗向け音楽配信サービスの利用を検討しましょう

 個人が所有するCDや一般的な音楽配信サービスは、「非営利・非商用な目的としたユーザー個人の娯楽」という利用規約に基づいて提供されています。入場・利用に料金が発生する店舗や施設の場合、営利行為の使用に該当するため規約違反となり、著作権法に抵触する可能性があります。

■著作権
知的財産権の1つで、著作物の創造者に与えられる活動権利のこと
著作者本人に与えられる「著作財産権」と「著作者人格権」や、著作物を伝達する者(※)に対して与えられる「著作隣接権」などが含まれる
※実演家・レコード制作者・放送および有線放送事業者など

■著作権法
知的財産権の1つである著作権の範囲と内容について定められた法律のこと
著作権が管理されている楽曲をBGMとして店舗や施設で使用する場合、楽曲1作品ごとに申請手続きを行い、管理事業者(または著作者)による使用許諾と規定の使用料の支払いが必要です。

参考■音楽をつかう方(一般社団法人日本音楽著作権協会 JASRAC)
https://www.jasrac.or.jp/info/index.html

 一方、店舗向け音楽配信サービスは営利を目的とした店舗・施設での使用を前提としているため、提供事業者によって著作権法に抵触しない形でカバー・アレンジされた楽曲のみが、サブスクリプションサービスとして提供されます。利用者自身で楽曲ごとの著作権管理者を確認したり、申請手続きを行ったりする必要がありません。

【BGM配信サービスを導入するメリット】

・著作権をクリアした楽曲のみ提供できる
・サービス内の楽曲はすべて自由に使用できる
・利用条件や費用が分かりやすい
・提供事業者と契約することですぐに導入できる

 店舗向けBGM配信サービスはさまざまな事業者から独自の名称で提供されており、サービスごとに導入方法や費用、配信楽曲やコンテンツ内容、機能やサポート内容が異なります。

 事業者によっては無料トライアル(試用)期間を設けている場合もあるため、使用したい楽曲の提供状況や充実度を比較・検討しながら、店舗に合ったサービスを利用してみてはいかがでしょうか。

※この記事は2020年11月6日現在の情報です

【T】

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