ビジネスWi-Fiで会社改造(第44回)
ビジネスWi-Fiで"学び"が進化する
企業が成長し続けるためには、社員をワクワク、ドキドキさせるような大きな目標が必要です。
例えば世界一、日本一、業界一の会社になる。この製品、技術で日本一になるなどと、大企業、急成長企業の社長は言います。しかし、こうした言葉を聞いて本当にワクワク、ドキドキする社員はどのくらいいるでしょうか?
私は、大企業の社員のことはよく分かりません。しかし、中小企業の社員はワクワク、ドキドキしないのではないかと思います。中小企業のほとんどの会社は、上場をめざしていません。急成長も望んでいません。会社が100年先まで存続すること、コツコツと少しずつ成長すること、会社が潰れないで社員の雇用を確保できることを望んでいます。
その社員は給料、賞与が今より良くなること、家族のために少しでも長く働けることを望んでいます。では、何がそういう社員をワクワクドキドキさせるのでしょうか。
前回の決算賞与もそうですが、私は会社の目標のほかに、社員自身が喜ぶことを目標にすべきではないかと思います。
社員は、社長が自分たちのことをいかに大事にし、思ってくれているかを気にします。社長は、社員がどう自分のことを思っているかを気にします。そこで提案したいのは、社長と社員の合言葉として、「帯封のある賞与を現金で支給できる会社になろう」という目標を掲げることです。帯封というのは、100枚の1万円札を巻いている紙です。手取りで100万円の賞与を支給できる会社になったら、社員がどれだけ喜ぶでしょうか。
もちろん、今すぐにではありません。今はたとえ赤字でも、みんなで頑張って100万円の賞与をもらえる会社にする。最初は社長1人しか信じていなくても、やがて2人、3人と「やってみよう」という社員が増えていけば、希望が持てるのではないでしょうか。
しかし、会社には手取り100万円をもらえる優秀な社員もいれば、普通の社員や成果をなかなか出せない不器用な社員もいます。全員に帯封は無理かもしれません。そこでハワイです。海外旅行です。海外旅行はぜいたくと思って、一度も会社で海外旅行をしていない会社がほとんどです。
海外旅行に行くために、全社員で努力して目標の利益を出すのです。利益が出たらご褒美として海外旅行に行くのではなく、「全員で海外旅行に行くために、全社員で頑張って利益を出そう」と呼びかけるのです。
中小企業は、多くの会社が赤字です。賞与を出せない会社が30%以上あります。それでも全社員で一丸体制となり、「帯封の賞与をもらおう」「海外旅行に行こう」と社長と社員が合言葉にすれば、この夢は実現できると確信しています。
※本記事は、2017年に書籍として発刊されたものです
執筆=古田土 満
法政大学を卒業後、公認会計士試験に合格。監査法人にて会計監査を経験して、1983年に古田土公認会計士・税理士事務所を設立。財務分析、市場分析、資金繰りに至るまで、徹底した分析ツールによって企業の体質改善を実現。中小企業経営者の信頼を得る。
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