ビジネスWi-Fiで会社改造(第44回)
ビジネスWi-Fiで"学び"が進化する
コロナ禍によって、働き方は大きく変わってきた。働き方改革の切り札と言われながらも、それまで広がりを見せなかったテレワークが一気に広がり、オフィスに出社せずに働くという選択肢があることを多くの人が経験した。感染拡大が落ち着き始めた今では、オフィスワークとそれ以外を併用するハイブリッドワークを取り入れる企業なども増えている。こうした中でオフィスの在り方を見直し、事業計画などに応じて拠点や店舗の拡張・追加を通じて最適化しようとする機運が高まっている。
仕事の進め方も変わりつつある。テレワークを実践するためには業務のデジタル化が大前提となる。多くの企業では一気にデジタル化が進められた。請求書をはじめ紙の文書はなくなり、印鑑を廃止したところも多かった。コミュニケーションだけでなく、多くの事務作業がパソコンで行えるようになった。さらに、クラウドストレージを利用すればインターネット経由でどこでも行えるようになったのである。
これは業務変革の大きなきっかけにもなった。承認申請など事務プロセスのワークフローが整備され、ルーティンワークをロボットに代行させるRPAの導入が進み、デジタルで新たな価値を創造するDXの下地にもなっている。
業務変革が進むことは、オフィスそのものの役割も変わることを意味する。これまでは業務に必要なものは出社しなければ使えなかった。例えば、FAXやコピー機があり、さらには各種のシステムなどもあるだろう。それがどこにいても使えるようになるとオフィスに何を求めるかも変わってくる。
今起きている変化は、出社人数に対応してオフィス面積の最適化を図ることだけではない。「なぜオフィスに出社するのか」という素朴な疑問も含めて、出社することに価値があるオフィスとは何かが議論されるようになった。
つまり、オフィスに求められているのは、多様化する働き方へ対応できる柔軟性と、新たな価値を生み出す場として活発にコミュニケーションができるオープン性と、働く人たちのモチベーションを高める快適性だ。それを踏まえてオフィスの拡張や新たなオフィスの追加を考えていきたい。
そこでは当然オフィスの間取りや内装も重要だが、基盤となるのが各種のICT環境やビジネスを支えるツールだ。例えば、ビジネスWi-Fiの活用が考えられるだろう。自由な通信環境が整えば、オフィスのどこでも働けるフリーアドレスが実現でき、ノートパソコンを持ってプロジェクトメンバーのところへ行ってディスカッションすることもできる。
一方、オフィスが増えた場合、新たにオフィス間で通信するためにVPNなどセキュアな通信環境を用意する必要がある。
こうしたICT環境を整えるには、専門家の意見を取り入れることが近道だ。専門外のセキュリティについて自力で情報を収集しても、最適な対策かどうかは判断がつかない。専門家であれば多くのユースケースの中から自社にふさわしいICT環境を提案してくれるはずだ。
オフィスの在り方を考えることは、自社のICT環境を見直す良いチャンスでもある。オフィスでの電話と通信の割合、拠点間との通信量にふさわしいICT環境にすることで通信コストを削減できる可能性もある。この機会にオフィスとICT環境を見直すことで、大きなプラスメリットを得られるようにしてほしい。
執筆=高橋 秀典
【MT】
働き方再考