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覚えておきたい情報セキュリティ&ネットワークのキホン(第5回) ネットワークが不安定で遅い!そんな時の解決方法は?

Wi-Fi データ通信

公開日:2022.03.25

 パソコンやスマートフォンの動作が急に遅くなった経験のある人は多いでしょう。動作が遅くなる原因の1つに、ネットワークが不安定になっていることが考えられます。本記事ではネットワークが不安定になる原因、ネットワークを安定させるための解決策を紹介します。

ネットワークが不安定な時に考えられる原因は?

 ネットワークが不安定になる原因は、1つではありません。モデムやルーターなどネットワーク機器の不具合、IPアドレスの設定、パソコンやスマートフォンからネットワークへの接続方法など、さまざまな理由が考えられます。それぞれ見ていきましょう。

ネットワーク機器の不具合
 まず、モデムやルーターなどネットワーク機器の不具合が挙げられます。例えば経年劣化による故障、熱暴走などです。Wi-Fiルーターの場合、機器に定められている最大接続台数を超えると不安定になることがあります。

IPアドレス
 IPアドレスの重複が原因となるケースもあります。IPアドレスはネットワーク内の機器ごとに割り当てられます。しかし、自動的にIPアドレスを割り振るサーバー機能の不調や手動での割り当てなどによって、同じ機器でIPアドレスが重複するとネットワークが不安定になる場合があります。

ネットワークの接続方法
 ネットワークへの接続方法はさまざまですが、ここではLANケーブルを使った有線LANと、Wi-Fiなどを利用した無線LANの2つを見ていきます。

有線LAN
 有線LANでネットワークに接続し不安定になる場合は、LANケーブルが破損していたり、劣化していたりする可能性があります。また古い規格のLANケーブルを使っている場合もネットワークが遅くなることがあります。LANケーブルにコピー機などのオフィス機器から発する電磁波が影響し、ネットワークが不安定になっていることも考えられます。

無線LAN
 無線LANでネットワークに接続し不安定になる原因として、電波干渉が挙げられます。無線LANは2.4Ghz帯と5Ghz帯のチャンネルを使っていますが、2.4Ghz帯のチャンネルはさまざまな機器で使われているため、電波干渉が発生しやすくなります。

テレワーク時にネットワークを安定させるためには

 ネットワークに関するトラブルは、オフィスであればネットワーク管理者やシステム管理者が解決してくれますが、自宅でテレワークをしている場合は、基本的に個人で対応しなければなりません。ここでは、テレワーク時にネットワークトラブルが発生した際に確認したい項目を挙げます。

ネットワーク機器の確認
 モデムやルーターなどのネットワーク機器を確認して、不具合が発生していないか確認しましょう。Wi-Fiルーターの場合は最大接続台数を超えていないかどうかをチェックします。最近はネットワークに接続できるスマート家電が増えています。スマート家電がある場合は、台数に含めて計算しましょう。

IPアドレスの確認
 IPアドレスが重複している場合、適切に割り当て直す必要があります。モデムやルーターの再起動、あるいはパソコンやスマートフォンを再起動することで解決できる可能性があります。

接続方法の見直し

有線LAN
 LANケーブルを確認し、破損や劣化が認められた場合は交換します。また、LANケーブル間に距離を取ったり、家電製品のケーブルの近くやコピー機、FAXなど電磁波を発生する機器の近辺に置かないようにしたりしましょう。電磁波を防ぐフィルターを設置するのも1つの方法です。

無線LAN
 Wi-Fiルーターと端末の距離が離れている場合、近づけると解決することがあります。近づけることが難しい場合は、電波の強度を強める中継器を導入してもよいでしょう。アクセスポイントの台数を増やす方法もありますが、電波が干渉する可能性があるので、注意が必要です。

通信障害
 回線事業者またはプロバイダーで通信障害が発生してネットワークが不安定になった場合は、自力で復旧させることは困難です。担当者に連絡を取るか、公式サイトにアクセスしていつ頃復旧するかを確認しましょう。

機器の更新
 パソコンやスマートフォン、各種機器の構成ファイルに何らかの問題が発生し、ネットワークが不安定になっている可能性があります。OSやファームウエアのアップデートで解決する場合があるので試してみましょう。

利用時間帯の見直し
 住居のネットワークに問題がある可能性があります。例えば、マンションやアパートはネットワーク回線を複数の世帯で共有していることも多いため、同じ時間帯に利用者が増えるとネットワークが不安定になります。利用者が多い時間帯を避ければ、ネットワークが安定する可能性は高まりますが、勤務時間の兼ね合いから調整できない場合は、自宅の回線を増強する、プロバイダーのネットワークに直接接続して通信を行う通信方式(IPoE)に切り替えるといった方法があります。

まとめ

 ネットワーク環境が不安定になると、業務の効率が低下します。オフィスであればネットワーク担当者やシステム担当者に適宜相談、自宅の場合は上記内容を基に不安定となる要因を探り出し、解決を試みましょう。

※掲載している情報は、記事執筆時点のものです

執筆= NTT西日本

【MT】

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