ビジネスWi-Fiで会社改造(第44回)
ビジネスWi-Fiで"学び"が進化する
4月には人事異動などによってオフィスで働く人数が変わることもある。ハイブリッドワークで働き方自体も変化し、オフィスに出勤してくる人数が増減するケースも考えられる。こうした柔軟な働き方に対応できるオフィスとはどんなオフィスで、そこにはどんな落とし穴があり、どんな対策が必要とされるのだろうか。
コロナ禍で多くの人がテレワークを経験したことから、オフィスワークとテレワークを組み合わせたハイブリッドワークの形態をとる企業も増えている。重要なのは、いつでもどこでも働ける環境を用意し、従業員が最も生産性を上げられる働き方を選択できるようにしておくことだ。それが人材不足に悩む企業にとっては効果的な対策にもなる。
従業員の柔軟な働き方に対応できるオフィスとして多くの企業が取り入れているのが、デスクに縛られないフリーアドレスのオフィスだ。例えば、多くの人数が働けるメインのオフィススペースをフリーアドレス化すると同時に、個人が作業するためのブースやミーティングが行える会議室などを用意する企業が増えている。こうしたフリーアドレスには多くのメリットがある。どこに座っても構わないので、出社してくる人数にもある程度柔軟に対応できること、プロジェクトごとにチームを組み替える働き方に対応できること、イノベーションの創出につながる部門や部署の枠を超えた従業員同士のコミュニケーションを促すことなどだ。
ただし、フリーアドレスを実現するにはいくつかの前提条件がある。まず社内のLANを有線から無線に変えることだ。ビジネスWi-Fiが導入されていなければ、働く場所の自由を提供できない。そして持ち運ぶことができるようにパソコンをデスクトップからノートパソコンに入れ替えることも必要になる。
さらにデジタル化も重要な要素だ。紙の書類をデジタル化し、できるだけペーパーレスな状況を作り出し、そのデータをクラウド経由で利用できるようにしておく。そうすればオフィスでも自宅でも全く同じように仕事ができる。まさに、いつでも、どこでも働ける環境が実現する。
働く環境としてのオフィスを考えた場合に最も重要なチェックポイントは、従業員が快適にネットワークを利用できる環境になっているかどうかだ。オフィスのどこからでもネットワークに接続でき、通信が安定している状態でストレスなくデータがやり取りできるように留意しよう。具体的には、出社人数に対して十分なルーターやWi-Fiのアクセスポイントが用意されているかどうか、電波障害などが起きないかなどを確認する必要がある。その結果、追加の通信機器導入や電波干渉を回避するための対策が求められることもあるだろう。
これらの条件を満たす快適なネットワーク環境を提供するためには、高速で安定した通信が可能なWi-Fi6に対応することが最も確実な対策になる。Wi-Fi6では多くのデバイスが同時接続しても安定した通信が確保でき、電波干渉の原因となる2.4GHz帯だけでなく、他では使われていない5GHz帯や最新のWi-Fi6Eでは6GHz帯も利用することができる。
オフィスにストレスなく利用できる通信環境が整っていることは、フリーアドレスやノートパソコン、ドキュメントのデジタル化などの効果を引き出すために必要不可欠な条件だ。多数の同時接続が可能なWi-Fi6であれば、オフィスで働く人の数が増えても、柔軟に対応できるのも大きなメリットだ。
労働人口が減少する中では、従業員の生産性を向上させることが、企業にとっての大命題だ。オフィス環境を見直し、柔軟な働き方に対応することは、従業員の生産性を向上させると共に、モチベーションの向上にもつながり、結果として業績の向上も期待できる。こうした環境を実現できていない企業は対策を一考してみる価値はあるだろう。
執筆=高橋 秀典
【MT】
働き方再考