働き方再考(第13回) 要点を押さえて進めよう!働き方改革を加速するコツ

業務課題 IT・テクノロジー働き方改革

公開日:2023.03.28

 働き方改革のカギは、いつでもどこでも効率よく働ける環境を用意することだ。それを実現する手段の1つがテレワークやリモートワークだ。コロナ禍で一躍注目を集めたかに思われているが、もともと政府は働き方改革の切り札としてテレワークを推奨してきた背景がある。

 では、働き方改革とは何なのだろうか。厚生労働省の働き方改革の特設サイトには“働く方々が個々の事情に応じた多様で柔軟な働き方を自分で「選択」できるようにするための改革です”とある。政府として時短や賃金の合理化などを進めてきたが、働き方自体を変える切り札と位置づけられたのが、テレワークである。

“いつでもどこでも”働けるというメリット

 当初、テレワークは遅々として普及しなかった。それがコロナ禍で状況が一変した。大企業を中心に、感染予防の観点から出社せずに働くというスタイルが取り入れられた。ウィズコロナにシフトしつつある中においては、自宅で仕事をしても良いし、出社しても良い働き方が浸透しつつある。また、会社が用意したサテライトオフィスで働くなどといったように、従業員が自分の都合に合わせて働き方を「選択」できるようにすることが大きなポイントとなっている。

 働く場所の選択肢が増えることは、柔軟で効率的な働き方につながる。従業員は育児や介護などの必要がある人でも会社を辞めることなく、空いた時間に自宅で仕事ができるし、客先からオフィスに戻ることなく、直帰することで自分の時間や家族と一緒にいる時間を増やすこともできるだろう。

 人材不足で働き手の確保が難しくなる中、働く場所の選択肢を増やすテレワークやリモートワークという魅力的な環境を用意することは人材の採用力強化や離職防止につながる。その環境の構築は、企業にとっては喫緊の経営課題となっている。

●テレワークやリモートワークのイメージ

テレワーク・リモートワークの大前提となる「DX」

 テレワークは大企業を中心に広がったと述べたが、残念ながら中小企業ではまだまだ実現できていないところも多い。その最大の障壁となっているのがデジタル化の壁である。どこでも、いつでも、仕事ができるようにするために必要なのは、インターネット環境だけではない。業務全体がシステム化されていることが大前提となる。

 コロナ禍でも業務がシステム化されていないことで、オフィスに出社しなければならないケースを多く目にした。タイムカードを押すため、必要な書類が会社にあるため、かかってくる電話に対応するため、その中には書類にはんこを押すためといったケースもあった。これらのケースの多くはデジタル化することで、いつでもどこでも処理できるようになる。書類はデジタル化してクラウドストレージに格納しておけばよいし、出退勤管理や財務会計システム、クラウド電話など、すでに提供されているクラウドサービスを活用すればデジタル化は可能だ。

 「取りあえず紙で処理できているから不都合なことはない」という考えは働き方改革の観点からは論外だが、ITリテラシーの低い中小企業にとって、こうしたデジタル化に二の足を踏むというのもよく分かる。導入してみても活用できなかったという苦い経験もあるかもしれない。

 しかし、状況は大きく変わりつつある。クラウドサービス自体が使いやすいものへと急速に進化しているし、ITリテラシーの低さを埋めるためのサポートサービスも提供されている。中小企業にとっては、今こそ働き方改革に向けたデジタル化へ踏み出すタイミングだと言えるだろう。

執筆=高橋 秀典

【MT】

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