出張族必見 新幹線「いまどき」利用術(第6回) 混み合う時期にも座席を上手に確保しよう!

雑学

公開日:2015.12.22

 年末は、年始にかけて新幹線が混み合う繁忙期。正月休みに入る企業も多くなりますが、この時期の急な出張は、座席の確保が難しくなります。ほかにも、ゴールデンウィークや旧盆など年に数回ある長めの連休や、受験シーズンや引っ越しシーズンといった繁忙期での指定席確保はビジネスパーソンにとって悩みの1つ。今回は、そんな新幹線利用で知っておきたい「座席確保術」をお伝えします。

種別によって異なる指定席車両数

 東海道新幹線では、「のぞみ」「ひかり」「こだま」の種別ごとに普通車指定席の座席数がそれぞれ異なります。グリーン車(指定席)は、種別にかかわらず8号車から10号車の3両になります。

 普通車指定席の座席数が最も多いのは「のぞみ」。1号車から3号車までの3両は自由席ですが、グリーン車を除く4号車から16号車までの10両分が普通車指定席です。

 「ひかり」では1号車から5号車が自由席、6号車から16号車までの8両分(グリーン車除く)が普通車指定席です。「こだま」は普通車指定席の座席数が最も少なく、11号車・12号車と16号車の3両のみ。1号車から7号車、13号車から15号車まで合わせて10両分が自由席で、ちょうど「のぞみ」とは逆の座席配分になります。

 従って新幹線による都市間移動で座席を確保したいのなら、指定席数の多い「のぞみ」からと覚えておきましょう。特に家族連れなど、指定席の確保を何より優先したい利用客が増える繁忙期は「ひかり」や「こだま」から混み合い、早くから座席が埋まる列車も少なくありません。

指定席の確保なら「新大阪のぞみ」「臨時のぞみ」が狙い目

 全体的に混み合う繁忙期でも、乗車率は列車や時間帯によって異なります。筆者の実感になりますが、「のぞみ」のうち東海道新幹線区間の東京・新大阪間を走る「のぞみ」(=以下、新大阪のぞみ)と、山陽新幹線へ乗り入れて岡山・広島・博多まで走る「のぞみ」(=以下、山陽のぞみ)を比較すると、本数が少ない「山陽のぞみ」の指定席が早く埋まる傾向にあり、実際の乗車率も高めです。

 ですから、東京・新大阪間の移動が目的なら、混み合う「山陽のぞみ」を避けて、「新大阪のぞみ」を選ぶのがベター。乗車の直前でも、座席を選ばなければ指定席を確保できるケースが多くなるでしょう。

 また繁忙期には、通常のダイヤにはない臨時列車・季節列車(=以下、臨時のぞみ)が運転されます。「臨時のぞみ」は一部の列車で、車両が旧形式だったり所要時間が余計にかかったりするものの、乗車率が通常運転の「のぞみ」よりも低くなる傾向にあります。指定席を確保できる確率も高まりますから、希望の日程や時間帯での運転があるようなら、積極的に利用するとよいでしょう。

 「臨時のぞみ」の運転日や運行時刻は、駅の「みどりの窓口」に備え付けてある冊子版の時刻表「JR時刻表」が検索しやすく便利です。「臨時のぞみ」には「◆運転日注意」と注記してありますから、一目瞭然です。

 ちなみに、2015年5月に冊子の情報を網羅したアプリ版「デジタルJR時刻表」(Android/iOSタブレットに対応)が版元からリリースされ、いつでも最新のダイヤが確認できるようになりました。初回インストールから14日間、すべての機能が無料で使えるので、これを機会に利用してみてはいかがでしょうか。

 一方、Webに数ある時刻表検索サービスでは、検索結果で「臨時のぞみ」を区別することが難しく、一目瞭然とはいかない弱みがあります。「臨時のぞみ」の運転をいち早く見つけ、サッと指定席を確保したいときには注意が必要です。

自由席の確保なら「こだま」、所要時間には要注意

 運転本数が少ない上に所要時間もかかる「こだま」は、東京・新大阪間の移動など長距離の利用では、まず選ぶ気にはなれない種別です。しかし繁忙期には、普通車指定席が少ない分だけ10両分ある自由席の利用がメリットになります。

 「のぞみ」「ひかり」は自由席が少ないことから、座席の確保に始発駅で並んだり、並んでも確保できずに「立ち席」で我慢したりというケースが多く見られます。

 その点、「こだま」は各駅停車なので乗客の入れ替わりも頻繁にあります。東京・新大阪間で約4時間という所要時間には注意が必要ですが、「指定席がない」「座りたい」というときには利用を検討してみるとよいでしょう。

 たとえ繁忙期でも、時を逃さずスマートに移動。座席確保術はビジネスパーソンには欠かせないスキルとして、普段から活用するだけではなく、ぜひ家族サービスにも応用してください。

執筆=前田 昌宏

フリーライター兼編集者。1969年、兵庫県姫路市生まれ。県立姫路西高等学校から甲南大学へ進む。就職後は、転々と住まい・仕事を変えつつ文筆の世界へ。現在は、ローカル(局地的)コンテンツの掘り起こしをライフワークとする。

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