ビジネスWi-Fiで会社改造(第44回)
ビジネスWi-Fiで"学び"が進化する
前回は、ウイズコロナで人流が増加する中でユーザーの変化をチャンスに変えるために、IT活用の重要性について分析した。飲食店や美容院など店舗を持ってビジネスしている場合には地図検索への対応が効果的と紹介したが、今回はこれらの点についてもう一歩踏み込んで少し詳しく解説していきたい。
地図検索への対応とは地図検索での掲載上位をめざす「マップエンジン最適化」のことで、英語名のMap Engine Optimizationの頭文字を取って、「MEO」ともいわれる。広い意味ではSEOの中に含まれ、特定の地域と業種で検索することから、ローカル検索であるのが大きな違いとなる。「ローカルSEO」と呼ばれることもある。Google検索で「地域+業種」と入力すると、Google マップとともに検索条件に該当する店舗などがリストアップされる。検索対象となるのは「Google ビジネスプロフィール」の情報だ。
Google マップは今や圧倒的に支持されている地図情報だ。飲食店やショップを探す際には、多くの人が当たり前のようにGoogle検索の結果に表示されるGoogle マップの情報を利用する。飲食店を検索する際、頻繁に利用する手段として6割以上の人がGoogle検索を利用しているとの調査結果もあり、直接Google マップから検索するケースもある。見逃せないのがローカルビジネスへの効果だ。Googleのレポートによるとスマートフォンでローカル検索を行った利用者のうち約半数が24時間以内に来店し、パソコンでの検索でも3割を超える結果が出ている。来店者のうちで実際に購入する割合は2割に近く、ユーザーニーズと密接に関係しているのが分かる。それだけに、ローカル検索のリストの上位に表示されることは、ビジネスチャンスを広げ顧客獲得につながる。
Google検索が多くの人の情報入手源に
ローカル検索の対象となるGoogle ビジネスプロフィールは無料で登録できる。方法は簡単だ。Googleマップ上で自社の店舗が表示されている場合にはオーナー登録をして、住所や営業時間などのビジネスの概要を入力する。そして、メール通知などの必要な本人確認の手続きを行って、Googleによるビジネスオーナー認証を待つ。
Google マップ上で表示がない場合には、自分でビジネスプロフィール登録をすることになる。しかし、これもそれほど難しくはない。Googleのアカウント管理から個人情報のページに移動して「プロフィール」を開き、ビジネスの名称や中身などの必要な情報を入力する。大事なのはGoogleからビジネスオーナーとして認証された後だ。Googleビジネスプロフィールでは、いくつもの機能が用意されている。まず写真掲載が可能なため、自分のビジネスや店舗を写真でアピールできる。これはイメージを顧客に伝える上で有効だ。
さらに商品を掲載して自社サイトとのリンクを貼ることや、顧客向けの投稿や口コミ、顧客との1対1でのメッセージのやり取りなど数多くの機能を無料で使える。これらの機能を利用すれば、自社のビジネスを効果的にアピールし、顧客との接点を強化できるだろう。重要なのはローカル検索でリストの上位に表示されることだ。それによってGoogleビジネスプロフィールの成果が左右される。
上位に表示されるには検索されやすいようにキーワードを決める必要がある。こうした作業にはある種のノウハウが伴う。不安であれば専用のMEO対策サービスもあるので、専門家に依頼するという方法もある。利用のハードルが低いGoogleビジネスプロフィールの利用を販路拡大、新規顧客獲得のために検討してみてはいかがだろうか。
※「Google」はGoogle LLCの商標または登録商標です
※「Googleマップ」はGoogle LLCの商標または登録商標です
※「Google ビジネスプロフィール」はGoogle LLCの商標または登録商標です
執筆=高橋 秀典
【MT】
販路拡大のキモ