ビジネスシーン別・手土産の選び方(第2回) 相手のプライドをくすぐる「お茶」

雑学

公開日:2015.08.14

 どうしても成約をとりつけたい取引先の担当が、なにかとこだわりがありそうな女性だった場合、あなたならどんな手土産を持っていくでしょうか? 有名洋菓子店のショコラ、老舗の和菓子、逆に意表をついて焼きたてのたい焼き……。

 まるで、手土産で仕事のセンスも測られているようで、下手なものを持っていったらその後の関係にも影響を及ぼしかねない緊張感があります。だったら、最近流行りの中国茶はどうでしょう? しかも、中国本土でも台湾でもなく、ニュージーランド産のオーガニックティーとくれば、きっと興味津々、話が弾むに違いありません。

世界一ピュアなオーガニック・ウーロンティー

 「Zealong」は北島・ワイカト地方にある、ニュージーランド初のウーロン茶園です。オークランドから南に車で1時間ほどのところにあり、近隣にはニュージーランド第4の都市ハミルトンやホビット村のロケ地などもあります。

 化学的に合成された農薬や肥料を一切使用せずに育てられた「Zealong」のオーガニック・ウーロンティーは、ISO 22000 と HACCPの認証を取得。台湾高山茶と同じ製法で作られ、上質なものだけを手摘みで収穫しています。トレーサビリティーも万全で、パッケージを見れば茶葉を摘んだ年月日と農園内のエリアまで特定することができるそうです。

 ニュージーランド政府が国賓への贈答品に用いたり、お茶の本場台湾のデパートにも専門店を展開するなど、その価値は今や世界でも折り紙付きです。日本にはまだ店舗がないため、新宿・伊勢丹で注文して取り寄せてもらうか、取扱商社のウェブショップで購入するしかありません。「手間をかけた確かなものを、大切なあなたに贈ります」という絶好のアピールになります。

「この手土産の価値をわかってくれるのは、センスの良いあなただから」

 「Zealong」のオーガニック・ウーロンティーは、焙煎の度合いによって、個性際立つ3種類の商品があります。

 焙煎しないで、お茶の甘味がそのまま味わえる「PLAIN」、軽い焙煎をかけてフルーツのような香りを引き出した「LIGHT ROAST」、豊かな味わいを求めて焙煎を繰り返した「DEEP ROAST」です。いずれもウーロン茶の奥深さに驚く品揃えといえるでしょう。なかでも、発酵は軽いのにしっかり焙煎をかけた「DEEP ROAST」は、他ではあまり見られない商品です。

 そもそもウーロン茶は、中国茶の中では「青茶」に分類されます。半発酵茶なので、同じ茶葉を使っていても、発酵と焙煎によって、香りと味わいが変わってきます。その中から自分の好みの香りや味を探すため、中国茶好きはさまざまなお茶を試します。

 お茶は農作物ですから、同じ茶園で作られたものでも、その年の天候によって仕上がりが違うことがあります。そう、まさにワインと同じ感覚で「○○年の○○茶園の春茶は出来がいい」などと話を弾ませるのが、中国茶好きにとって何よりの楽しみなのです。そのため、ワイン好きの女性が、中国茶にハマるというケースは珍しくありません。

 さらに、淹れ方によって味が異なってくるのも、中国茶の面白いところです。お茶が淹れ手を選ぶのです。「私は(まだ技量が足りなくて)なかなかうまく淹れられませんでしたが、○○さんならきっとおいしく淹れられるのでは」と相手のプライドをくすぐってみるのもいいかもしれません。成果を自慢したくて、次の約束につながることでしょう。

新宿・伊勢丹地下1階「プラ ド エピスリー」で注文して取り寄せ
※店頭もしくは電話で注文、店頭受け取りになります
03-3352-1111

浅黄屋津右衛門商店ウェブショップ
http://www.asagiya.com/

※掲載している情報は、記事執筆時点(2015年7月)のものです

【T】

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