販路拡大のキモ(第7回) 「MEO対策」で集客アップ

IT・テクノロジー

公開日:2021.11.02

 「久しぶりに仕事仲間と一杯飲みに行こうか」と計画したとして、さて、どの店にするか。スマホを使って飲食店の情報を集めたポータルサイトや口コミサイトで店舗の検索・予約を行う人も多いはずだ。

 こうした飲食店などの検索方法が多様化し、スマホの地図アプリに店舗情報を表示、予約、経路案内などが可能になってきた。店舗にとって、地図アプリの上位にいかに情報を表示できるかが利用者の来店促進、販路拡大のポイントになる。

ローカル検索が特徴のMEO

 検索サイトで自社(店舗)の情報が利用者の目につくように、上位に表示させるマーケティング手法として、SEO(Search Engine Optimization:検索エンジン最適化)が知られている。それに対し、利用者が検索した地図アプリに店舗などの情報を表示するのがMEO(Map Engine Optimization:マップエンジン最適化)だ。

 SEOと同様に、MEOでも上位に表示されれば利用者の目に留まる。飲食店や美容院などの店舗は予約、来店してもらえる可能性が高くなる。SEOとの違いは、検索結果にポータルサイトの情報が入ってこないところだ。SEOの検索は全国が対象になるのでポータルサイトの情報が検索上位になるケースが多い。対してMEOは、利用者のスマホの位置情報などを元にした地域限定のローカル検索なので、ポータルサイトの情報が検索結果に入ってこない。

 MEOがターゲットとする地図アプリは、目的地への経路案内などでスマホ利用者におなじみのGoogleマップだ。例えば大阪にいる仕事仲間や友人と飲みに行く場合、Googleマップで「大阪駅 焼き鳥店」といったキーワードで検索すれば、大阪駅周辺のマップ上に、焼き鳥店の上位が表示される。

 下位になると、利用者がスマホ画面を操作しなければならず、店舗情報はなかなか見てもらえない。当然、顧客の誘導、ビジネス機会を逃すことになりかねない。

MEOとSEOとの違いが出る検索行動の一例(※すべての検索行動が当てはまるわけではない)

 

新型コロナ対策の情報も提供できる

 使い慣れた口コミサイトやポータルサイトのSEO対策を行っていて、MEO対策まで手が回らない店舗の責任者もいるだろう。だがSEOと異なり、MEOは検索地域内の店舗しか表示されないマーケティング方法だ。SEO対策で拾い切れない顧客を獲得できる。

 GoogleマップのMEOでは、無料のGoogleマイビジネスを利用する。Google検索やGoogleマップなどのサービスに、店舗情報を表示・管理するためのツールだ。Googleマップに表示するビジネス情報、写真、口コミへの返信が行え、店舗の認知度を向上させられる。

 またコロナ禍が続く中、利用者への情報提供の内容も変化している。感染状況によって、店舗の営業時間や酒類の提供の可否が変更されてきた。マスクの着用や換気対策といった店舗の感染防止策情報についても、利用者に伝える必要がある。MEOで利用するGoogleマイビジネスでも、感染対策や料理のテークアウトができるかどうかといったコロナ禍に対応した情報提供が可能だ。

 飲食店や美容院などを検索・予約する際、口コミ・評価を重視する人も多い。飲食店の検索サイトでも口コミの投稿や店舗の写真はあるが、Googleマップでも利用者のリアルな口コミや店舗の様子、メニューの投稿写真を閲覧できる。マップに表示される、同じ地域の他店舗と見比べながら選択できる。

 MEO対策で自店舗を上位に表示するには、位置情報やどんなキーワードが検索結果に反映しやすいかといったGoogle検索のアルゴリズムを理解しなければいけない。専門的な知識・ノウハウが必要だ。ローカル検索の上位表示をめざすMEO対策サービスもある。飲食店や美容院などの販路拡大、集客力アップにMEOは強力な手法といえるだろう。

執筆=山崎 俊明

【MT】

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