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失敗しないためのビジネスWi-Fi導入法(第1回) 中小企業で広がるオフィスのWi-Fi導入。どうすれば失敗しないのか

Wi-Fi

公開日:2022.07.15

 多くの中小企業で導入が進むオフィスWi-Fi。オフィスWi-Fiがあれば、LANケーブルを使用せずにネットワークが利用できるため、オンラインでの会議やフリーアドレスといった新しい働き方を推進することができます。一方で、通信速度の低下やセキュリティ面における課題に悩まされるケースも少なくありません。ここではオフィスのWi-Fi導入に「失敗しない」ためのポイントを紹介します。

オフィスWi-Fiは、中小企業でも当たり前の存在に

 飲食店や電車の車内など、至るところでWi-Fiに接続できるようになっていますが、企業においても、オフィス用のオフィスWi-Fiの導入が進んでいるようです。

 2021年に実施したBiz Clipの調査では、従業員数が99名以下の中小企業において、74.3%がWi-Fiを導入していると回答。2017年の同調査と比較すると、約14ポイント上昇しています。ビジネスシーンにおけるWi-Fiの導入は年々広がりを見せており、中小企業でも当たり前の存在になりつつあることがわかります。

【図1 無線LAN導入状況(従業員数別)】

オフィスWi-Fiが業務にもたらすメリットとは

 オフィスWi-Fiの導入は、日々のオフィス業務にさまざまなメリットをもたらします。

 まずは、オフィスレイアウトの幅が広がる点です。従来はLANケーブルやルーター・ハブなど数多くの機器を設置する必要があり、物理的な配線を踏まえたレイアウトを考えなければなりませんでした。

 一方、Wi-Fiであれば、物理的な制約を考える必要がなく、オフィスを自由にレイアウトでき、配線工事の手間もかかりません。新しいオフィスのあり方の一つである、フリーアドレス化にも対応が可能です。

 また、情報共有がスムーズになり、業務の効率が向上することもWi-Fi導入効果の一つです。例えば、席が離れたメンバーでプロジェクトを推進する場合も、パソコンやタブレットなどを持ち寄るだけで、場所を選ばずに資料共有しながら打ち合わせが可能です。会社を訪れる人に対してもWi-Fiを提供することで、取引先との商談や打ち合わせをより効率的に進めることができるでしょう。

オフィスWi-Fiが原因でトラブルが発生することも

 このようにオフィスWi-Fiは業務の効率化や職場環境の向上が期待できますが、一方で導入後にトラブルが生じてしまう恐れもあります。

 よくあるケースとしては、何らかの理由で通信品質が悪化してしまう例です。品質が低下し、回線速度が遅くなってしまった場合、オンライン会議中の音声や映像が途切れてしまったり、ファイルのアップロードやダウンロードが進まなかったりといった業務を妨げるデメリットが発生します。

 特に、情報システム担当者が存在しない中小企業では、安易にWi-Fiを導入したものの、運用や管理が行き届かず、通信品質が低下してしまう事例も少なくありません。この状況を放置すれば、業務効率の低下はもちろん、従業員満足度の低下にもつながりかねません。

 加えて、セキュリティ上の問題も起こり得ます。特に、不正アクセスによってオフィスWi-Fiが利用されてしまった場合、悪意ある攻撃を受けるリスクもあるため、十分なセキュリティ対策を講じておく必要があります。

トラブル発生を見越した運用は可能

 オフィスWi-Fiの問題点を解消し、オフィスで安全に運用するには、いくつか押さえておくべきポイントがあります。

①ネットワーク機器の設置場所
 まずは、ネットワーク機器の設置場所です。Wi-Fiルーターやアクセスポイントといったネットワーク機器の電波は、一般的に機器を中心に円形に広がります。このため、オフィスの中心部に置くことが推奨されます。柱やパーティションなどによって中心部に設置できない場合、場所によりネットワーク状況に差が出る可能性があります。

 オフィス全体にWi-Fiの電波を行き渡らせるためには、どの場所に機器を取り付ければ良いのか、設置や運用のノウハウを持つ専門家に依頼するのが得策です。

②Wi-Fiに接続する人数の把握
 事前にWi-Fiに接続する人数や端末数を想定することも重要です。ネットワーク機器は一般的に、同時接続できる端末数が決まっています。推奨台数を超過した場合、通信速度が低下し、業務に支障をきたすことも予想されます。現状の従業員数だけでなく、人員補充や来訪者、使用端末の増減といった点を考慮し、想定より少し上のスペックの機器を選ぶのが良いでしょう。

③セキュリティ対策
 セキュリティ対策については、機器が最新の暗号化規格に対応している点が重要です。2022年6月現在において、暗号化強度が最も大きい最新の暗号化規格「WPA3」を採用すべきです。

④トラブル発生時のサポート体制
 マネジメント面では、Wi-Fiにトラブルが発生して利用できなくなった際に、どのように対応するか、もしもの時の対策を明確にしておくことが大事です。自社内で難しいのであれば、オフィスWi-Fiの導入検討時に、事前にトラブル発生時のサポート体制が整えられているパートナーを選ぶのも一つの方法です。

 オフィスWi-Fiは、オフィスの業務効率化をもたらす強い味方となりますが、快適に運用するには事前の準備やトラブル発生時の対策が大切です。これからWi-Fiを導入しようとしている企業も、すでに導入しているという企業も、トラブル発生をあらかじめ想定したうえで運用することをおすすめします。

執筆=相場 龍児

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