ビジネスWi-Fiで会社改造(第44回)
ビジネスWi-Fiで"学び"が進化する
パソコンを購入してから年月がたっていないのに、処理能力の影響で作業効率が低下している、と悩んでいる人も多いでしょう。パソコン購入後に仕事内容が変化して重いデータを扱う機会が増えたり、複数のアプリケーションを同時に動かすようになったりした場合が考えられます。
その解決策の1つとして、「メモリーの増設」が挙げられます。1台当たり数千~1万数千円程度のメモリーを増設することで、パソコンの処理能力が向上する可能性は十分に考えられます。本記事では、メモリーの増設の効果と注意点のほか、経理・税上の処理などについてご紹介します。
メモリーとは、データやプログラムを一時的に記憶しておく装置です。メモリーの容量は、机やキッチンの広さに例えられます。
ハードディスクは、書棚や冷蔵庫のような保管所であり、メモリーが作業場となります。作業場が狭ければ、複数の仕事を同時に進めるのは困難です。1つの仕事が終われば保管所に収納しないと、次の仕事に取り掛かれません。
同じようにパソコンでは、メモリーの容量が大きいほど、大容量データの取り扱いや、複数のアプリケーションを並行作業できるようになります。逆にメモリーの容量が少ないと、パソコンの動作が遅くなるばかりか、パソコン自体がフリーズしてしまうこともあり得るのです。
メモリー容量不足で発生する現象には、その他にインターネットの読み込みに時間がかかる、画面の表示が乱れる、電源が急に落ちる、といった事象が挙げられます。
パソコンのメモリー容量を増やせば、これらのトラブルが解消される可能性があります。
パソコンを新規購入して減価償却も終わっておらず、動作が遅いなどの症状がある場合は、本体の買い替えよりもメモリー増設のほうが経費削減につながるでしょう。パソコンの処理速度が改善すれば、アプリケーションが開くまでの待ち時間が減るなど、作業効率が上がるメリットがあります。
メモリー増設の費用は、メモリーの規格(種類)によって異なります。まずはパソコンの取扱説明書やメーカーのWebサイトなどに記載されているメモリーの規格と、現在パソコンに搭載されているメモリーの容量確認が必要です。
増設するメモリーの容量に関して、メモリーメーカーであるエレコムが行った実験によると、パソコン、OS、アプリケーション、扱うデータなどを同条件にして、100個のファイルを開いたとき、メモリー容量を倍にすると処理時間が約半分になったという結果が出ています。個々のパソコン性能や環境によって違いますが、メモリー増設はかなりの効果があるとうかがえます。
価格は、デスクトップパソコンなら4GB2枚が約7400~1万円、8GB2枚が約1万3500~4万2000円。ノートパソコンなら4GB2枚が約7600~1万円、8GB2枚が1万5000~2万円(税込)程度です。トランセンド・キングストン・サムスンなどのメーカーでパソコンに適合するものなら、上記の価格帯になります。それらのメモリーには、保証が付帯しているものがほとんどです。
パソコンにメモリーを取り付けるためのメモリースロットには数の限りがあります。現在のメモリー容量だけでなく、空きメモリースロット数も検討要素に加えるべき条件になります。また、パソコンの種類が64ビットか32ビットかによって、搭載できる最大容量が変わります。例えば32ビットのパソコンが搭載できるメモリーは、4GBまでです。
また一部のノートパソコンやMacBook Air、Mac miniなど、メモリーが取り外せない、増設できないものがあります。パソコンメーカーのサポートサイトなどで、メモリー増設の可否や最大容量を事前に調べておきましょう。
取り換えでパソコンを購入した費用の勘定科目は、工具器具備品として、税処理上は減価償却資産とするのが通常でしょう。一方、メモリー増設にかかった費用の経理・税の処理方法としては、10万円以下なら一般的に消耗品費として仕訳します。事務用品費として雑費に計上している企業もあるようです。
ただし、まとまった量のメモリーを一度に購入して、総額が10万円を超えた場合は、税処理は減価償却資産ととなり、減価償却費を計算する必要があります。その場合の勘定科目は工具器具備品です。
このように勘定項目、税処理でも処理方法の選択肢がいくつかあります。予算だけでなく、税処理などの社内事情も鑑みれば、経費に加えて節税も期待できる可能性があります。
執筆=風間 梢
フリーライター。企画、人事、ECサイト運営などを担当したのちに独立。現在は就職、流通、IT、観光関連のコラムやニュースなどを執筆している。
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