ビジネスWi-Fiで会社改造(第44回)
ビジネスWi-Fiで"学び"が進化する
心と体の両面で健康を保ち、生産性を上げる方法を紹介する連載の第7回と第8回は血管力を取り上げています。前編の第7回は、血管力がなぜ大切なのかを説明し、それが衰える要因を解説しました。今回、後編の第8回では、具体的に血管力をアップさせるための生活習慣や食生活を紹介します。
血管力を下げる要素を生活習慣の中から排除することが大切です。喫煙はあらゆる生活習慣病とがんと認知症のリスクです。喫煙で得られるものは何もなく、リスクのみがあります。禁煙をするのに遅過ぎることはありません。少しでも早く禁煙すれば、さまざまな病気のリスクを減らせます。禁煙外来は増えています。保険で治療が受けられ、薬などの力で禁断症状を和らげることができるため、ぐっと禁煙のハードルが下がります。
酒が百薬の長であるのは、1日にビールなら1~2本、日本酒なら1~2合程度までです。それを超える量を飲むと、今度は体に高血圧や内臓脂肪など、さまざまなトラブルをもたらします。
睡眠不足は血圧を上げます。また睡眠リズムが狂い、体のリズムが狂うと、インスリンが適切に分泌しなくなり、血糖値が上がります。食欲が増進して、肥満にもなりがちです。休日の寝だめは体のリズムを狂わせます。休日も平日と同じ時刻に起きて、体が必要とするだけの時間、多くなく、少なくなく、適切に睡眠を取ってください。
ストレスは血圧を上げます。同じ出来事があってもストレスに感じる人と感じない人があり、それは考え方の癖のようなものです。ストレスを重く感じ過ぎないように、必要に応じてトレーニングなどを行いましょう。
血管の柔軟性は、体の柔軟性に関わっていることが最近の研究で明かされています。体を柔軟にすることで、血管を柔軟にすることができます。昔の柔軟運動は勢いをつけるなど、間違ったやり方で行われていました。最近は無理せず、動かしながら、少しずつストレッチをすることが効果的だと考えられています。
例えばサッカーのボールを蹴るような感じで、足を前後に動かす運動や、ウオーキングのような感じで、腕を前後に振る運動は、無理のない範囲で動かしながらじわじわと伸ばしていくため、体を痛めずに、柔軟性を上げていくのに向いた運動です。
軽い有酸素運動は、ほとんどの生活習慣病と認知症と血管疾患を改善してくれます。運動も過ぎれば、体に毒です。競争するようなスポーツで、頑張り過ぎると、肉体的にも精神的にもストレスになり、健康には逆効果です。のんびりとおしゃべりしながら行えるくらいの強度の運動をしてください。
運動はたくさんすることよりも、続けることが大切です。毎日でなくても構いませんから、2、3日に1回は必ず運動しましょう。30分程度の、速足のウオーキング程度で構いません。柔軟性を上げるストレッチと併せて行ってください。
運動のための時間が取れない場合は、昼食を取る店を少し遠くして、長めに歩く、エスカレーターやエレベーターを使わずに歩くなどから始めましょう。座りっ放しは血管力を下げます。足に下りた血液を再び心臓に戻すには、筋肉の動きが必要です。できるだけ1時間に1回など、定期的に椅子から立ち上がり、歩いたり背伸びしたりして体をほぐし、歩き回るなどしましょう。その他、水泳や水中歩行、軽いジョギングなどがお勧めです。
食べ過ぎはすべてにおいて悪です。特に肉類の食べ過ぎが一番いけません。ことに脂の多い肉や揚げ物を、白米と一緒に食べる丼は危険です。腹八分目に食べることが、何より血管に良い食生活です。
そしてよくかむことと、ゆっくりと時間をかけて食べること。かむことが満腹中枢を刺激して、適量以上の量を食べてしまうことを防いでくれます。食事と食事の間は3時間以上開けることと、できるだけ一定の時刻に食べることで、体のリズムが正しくなるとともに、インスリンの効きも良くなります。
食べる順番は、野菜や海藻を最初に。これにより、炭水化物を食べたときの血糖値の急上昇を防げます。基本として大事なことは、バランスの良さです。栄養素が偏らずに、満遍なく食べることで、適切な血管力が発揮されます。
執筆=森田 慶子
医療ライター。1996年から、主に医師をはじめとする医療関係者向けの専門的な記事を執筆。2005年から患者向けや一般向けの医療や健康に関する記事も執筆。特に糖尿病や高血圧といった生活習慣病と、睡眠や認知症、うつ病などの精神科領域を専門とする。
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